李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子会長をはじめとする韓国財界の総帥が一斉にアラブ首長国連邦(UAE)に向かっている。「オイルマネー」で武装したUAEで韓国産の輸入が徐々に拡大しているだけに、防衛産業・エネルギー・自動車から化粧品・インスタントラーメンなど消費財まで中東ハブとしての期待感が高まっている。
財界によると、李在鎔サムスン電子会長、鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車会長、金東官(キム・ドングァン)ハンファグループ副会長など主要グループの総帥は19日にUAEで開催される「韓国・UAEビジネスラウンドテーブル(BRT)」に出席する予定だ。先月31日に慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で李在明(イ・ジェミョン)大統領とハーリド・ビン・ムハンマド・アル・ナヒヤーンUAEアブダビ皇太子が会談したが、今回が後続の経済協力行事となる。サムスン・SK・現代車・LG・HD現代・ハンファ・LIG・斗山エナビリティ・韓国電力・三養食品などAI・モビリティー・防衛産業・エネルギー・食品など幅広い分野の企業関係者らが出席する。輸出市場としてUAEの価値が高まっているからだ。韓国貿易協会輸出入統計によると、今年1~10月の対UAE輸出額は前年同期比2.9%増の43億1800万ドルだった。特に先月は9.9%の増加率となった。今年、トランプ関税の余波で中国(-3.8%)、米国(-5%)など主要国への輸出が減少する状況の中でもUAEへの輸出増加は続いた。
品目別に見ても幅広く上昇した。乗用車の輸出は13.2%増の4億1500万ドルとなった。大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、UAEは依然としてフォード・シボレーなど米国産車両とトヨタ・日産など日本車のシェアが高いが、最近は家族単位で活用できる中型SUVを中心に販売が少しずつ増えている。現代車は最近サウジアラビアに生産法人を設立し、中東地域攻略を拡張する計画だ。
特にウランの輸出が2億27000万ドルと、前年比で36.5%増えた。ウランは韓国がUAE現地に建設したバラカ原発に入る燃料製品だ。バラカ原発プロジェクトは2009年から始まり、現在1~4号機がすべて商業運転に入っている。ここに投入される燃料全量を韓国が供給している。李在明大統領は最近、UAE現地でのインタビューで「バラカ原発の成功を基礎に両国は新しい協力時代を開くことになるだろう」と述べた。
このほか、化粧品(59.1%)、たばこ類(41.7%)、スマートフォン(110.1%)、インスタントラーメン(5.6%)、電線(168.7%)などが高い増加率となった。UAEは中東国家の特性上、人口増加率が高いうえ、オイルマネー基盤の購買力まで備えていて消費市場として潜在力が高いという評価だ。さらにKコンテンツ人気もあり、進出の機会も増えている。15日からこの日までUAEドバイで開催された「2025アラブ首長国連邦K-博覧会」にはコンテンツ・フード・ビューティー・消費財・スポーツ・出版など産業群から226社が参加し、過去最大規模となった。
防衛産業分野でも進出の機会が拡大すると期待される。UAEは中東内でもサウジアラビアに続いて2番目に多く国防費を支出する国で、昨年基準で国内総生産(GDP)の5.2%を国防費に進出した。過去に韓国産の多連装ロケット「チョンム」と中距離地対空ミサイル「天弓II」を導入している。最近は超音速戦闘機KF-21の導入に関心を見せているという。
貿易協会のチャン・サンシク国際貿易通商研究院長は「UAEとは伝統的なエネルギー協力を基盤としながらも、先端産業・インフラ・都市技術分野で新しいビジネスチャンスが急速に増えている」とし「安定性や拡張性を兼ね備えた戦略的経済パートナーと評価される」と述べた。
2025/11/19 08:54
https://japanese.joins.com/JArticle/341191