21歳のウクライナ難民、大相撲で初優勝

投稿者: | 2025年11月25日

2022年にロシアの侵攻で始まった戦争を避けて日本に渡った難民が土俵で頂点に立った。ウクライナ出身者では初めて日本の大相撲で優勝した安青錦新大(ダニーロ・ヤブグシシン、21)のことだ。

24日のNHK、朝日新聞など現地メディアは、前日に福岡国際センターで行われた大相撲九州場所の優勝決定戦で安青錦が現横綱の豊昇龍に勝って優勝したと報じた。安青錦は今大会の優勝で大関昇進が事実上確定した。安青錦は「言葉で表せない気持ち」とし「ウクライナでも喜んでくれればうれしい」と優勝の所感を伝えた。

 ウクライナの首都キーウから車で2時間半の距離にあるヴィンニツャ出身の安青錦は7歳の時に相撲を始めた。2019年に大阪で開催された世界ジュニア相撲選手権大会では3位に入った。このように順調に相撲の道を歩むかと思われたが、ロシアがウクライナを侵攻して日常生活に亀裂が生じた。家族と共に避難したドイツではまともに練習ができなかった。

その当時、大阪大会で知り合った関西大学相撲部のコーチ、山中新大さんから連絡があった。2人は2019年大会以降もSNSで連絡を続けていた。安青錦は山中さんに日本に行って力士になりたいという夢を伝え、山中さんは2022年4月に日本に到着した安青錦の現地適応をサポートした。山中さんはインタビューで「一人っ子の自分に弟ができたようだった」と語った。

安青錦は山中さんがコーチを務める関西大学相撲部の練習生としてスタートし、相撲界に入門した。安青錦のしこ名に山中さんの名前の新大が入ったのはこうした縁のためだ。そしてウクライナ戦争を避けて日本に渡ってから3年、16場所目に優勝を果たした。大相撲史上2番目に早い優勝だった。

安青錦はこの日、優勝の祝宴を終えた後、独デュッセルドルフのクリーニング店で働く親に電話をかけ、優勝を伝えたという。安青錦は「親は(うれしくて)泣いてあまり話していなかった」と伝えた。

安青錦の優勝は故国ウクライナでも話題になった。ウクライナのスポーツメディアは次々と安青錦の優勝を報道し、相撲ファンのオンラインコミュニティには「前に進め!我々はあなたを祝福している」などと優勝を祝うコメントが続いた。

2025/11/25 11:07
https://japanese.joins.com/JArticle/341428

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)