中国企業、極超音速ミサイルの量産に突入…公開映像には日本本土への攻撃場面も

投稿者: | 2025年11月26日

中国の民間企業が、極超音速ミサイルの量産に成功したと明らかにした。高度30〜70キロメートルをマッハ5(音速の5倍)以上の速度で飛行して目標を攻撃する極超音速ミサイルは、既存のミサイル防衛体系(MD)を無力化する戦力として知られる。国有企業や研究所が主導してきた中国の武器産業が民間に拡大していることを象徴する事例だという評価が出ている。
 中国官営メディア「グローバル・タイムズ(Global Times、GT)」や香港サウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)などによると、中国の民間航空宇宙企業「凌空天行」は前日、公式SNSを通じ、自社の極超音速ミサイル「YKJ-1000」の試験発射に成功したと発表した。あわせて「YKJ-1000は既存ミサイルの10分の1水準の製造コストで、すでに量産体制に入った」とも明らかにした。

会社側は、YKJ-1000の射程が500〜1300キロで、マッハ5〜7の速度で6分以上推進飛行が可能だと説明した。飛行中に目標物を自動識別し、脅威要因を発見した場合には回避機動が可能な滑空弾頭も搭載した。また、発射体は特殊車両の補助を受けることなく海上・地上の双方から移動目標を精密に攻撃できる。

実際に凌空天行が公開した映像には、南シナ海上でYKJ-1000が空母打撃群を回避して目標を攻撃する仮想の場面が映し出されていた。試験発射映像では、砂漠地域でコンテナに積載されたミサイルが発射され、急降下した後に地上目標を精密に攻撃する場面が収められていた。

また、今月7日に高市早苗首相が台湾有事の際に集団的自衛権行使の可能性に言及した後に浮上した中日間の外交摩擦状況を反映した場面もあった。映像には、YKJ-1000ミサイル8発が編隊を組み、日本領土を攻撃する様子が収録されていた。

凌空天行の関係者はSCMPに対し、「敵の領土の奥深くにある目標を迅速かつ精密に攻撃するため、高解像度センサーとリアルタイムデータ伝送技術を使用した高速偵察機能が可能」と述べた。人工知能(AI)に基づく意思決定機能と、スウォーム・インテリジェンス(群知能)運用能力を備えた知能型「YKJ-1000」モデルも開発中だという。

SCMPは「歴史的に中国の主要な武器開発は国有企業や研究所が主導してきたが、今回の発射はその役割が民間企業へ拡大していることを示唆する」とし「強力な生産能力を備えた民間の参加は、中国の軍事装備の生産量を大きく拡大させることができる」と評価した。

凌空天行はまた、2027年の試験飛行を目標に、マッハ5以上の高速飛行が可能な民間用航空機も開発中だ。会社は2030年までに商用化された全機体の飛行テストを終えるという計画を立てている。

2025/11/26 15:30
https://japanese.joins.com/JArticle/341497

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