日本に利上げの兆し…世界の債券ぐらつきビットコインは7%急落

投稿者: | 2025年12月3日

今月に入り主要国の国債とビットコイン価格がともに急落した。日本銀行の植田和男総裁のタカ派的(通貨緊縮)発言が投資心理を揺さぶり「バタフライ効果」として広がった結果だ。

インベスティングドットコムによると、通貨政策に敏感な2年物日本国債利回りは1日、前営業日より0.048%上昇した年1.021%を記録した。1%を超えたのは2008年8月から約17年ぶりだ。2日午後5時にも1%台で動いた。先月末に1ドル=156円台だった円相場はやはり今月に入り155円台に上がった。

 植田総裁が1日に、「利上げの是非について適切に判断したい」とし、遅すぎることもなく早すぎることもなく緩和度合いを適切に調整していくと話したのが起爆剤の役割をした。フィナンシャル・タイムズによると、植田総裁の発言後に派生商品市場で日本銀行が今月金利を引き上げる確率が約60%から75%に上昇した。

日本の利上げの可能性は主要国の債券市場全般に衝撃を与えた。世界の債券金利の基準役となる米国10年物国債利回りは1日に年4.092%で前営業日より0.074%上昇した。今月の利下げ期待から3%台に下落して2日ぶりに再び4.1%台に近付いた。これだけでなくドイツの10年物国債利回りも同日年2.75%となり1日で0.06%上昇した。

主要国の債券価格がともに下落したのは、円キャリートレードを一部整理しようとする動きのためという分析が市場で出ている。これまで安い利子で円を借り米国債など高収益資産に投資してきた投資家が利上げの可能性が大きくなり債券を売り始めたという意味だ。

米国系金融会社ステート・ストリートのマクロ経済戦略責任者であるマイケル・メットカーフ氏は「日本の金利が正常化(引き上げ)されているというシグナルが明確になるほど日本投資家は世界の債券市場から資金を回収したり海外債券購入を減らしたりする可能性が大きくなる。これは各国の国債発行が急増する時期に資金調達減が消えるもの」と話した。

市場金利が上昇するとリスク資産選好心理が萎縮し暗号資産市場も揺れ動いた。コインマーケットキャップによると、ビットコインは2日0時45分基準で24時間前より約7%急落し8万3909ドルに落ち込んだ。過去最高値を記録した10月6日の12万6210ドルと比べると2カ月で33.5%の急落となる。コイングラスの資料によると、1日のレバレッジ投資による強制清算規模は10億ドルに達した。

最近中国人民銀行がステーブルコインを含む暗号資産取引を「違法金融活動」と警告する措置を下したのもビットコイン価格下落要因として作用した。投資家の間では新たな「暗号資産の冬」がくるのではないかとの懸念が大きくなっている。米外為専門企業マネックスUSAの取引責任者フアン・ペレス氏は「最近暗号資産ブームが冷めている」と話した。

新韓銀行のエコノミスト、ペク・ソクヒョン氏は「ビットコイン下落はこれまであふれていた流動性が干上がっているという警告であり、弱気相場入りのシグナルとみることができる。ビットコインが調整を受ければ投資家はビッグテック株など他の資産まで売って現金を確保しようとする傾向があり世界の証券市場も萎縮しかねない」と予想した。

2025/12/03 07:22
https://japanese.joins.com/JArticle/341702

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