政権をテロ組織に指定したトランプ大統領「マドゥロは盗んだ石油を返すべき」

投稿者: | 2025年12月18日

トランプ米大統領が16日(現地時間)、ベネズエラのニコラス・マドゥロ政権を「外国テロ組織(FTO)」に指定し、制裁対象タンカーの出入りを全面的に封鎖した。期間は「米国から盗み出したすべての石油、土地、資産を返還する時まで」とした。ベネズエラの昨年の輸出額全体の72.4%にのぼる原油の輸出を防ぎ、マドゥロ政権の資金源を完全に遮断する布石と分析される。

トランプ大統領はこの日、SNSトゥルース・ソーシャルで「ベネズエラ政権は米国の資産を盗んだ行為とテロリズム、麻薬密輸、人身売買など多くの理由で外国テロ組織に指定された」とし「ベネズエラに出入りするすべての制裁対象タンカーに対して全面的かつ完全な封鎖を命令する」と明らかにした。続いて「ベネズエラは南米史上最大規模の艦隊に完全に包囲されている」とし「その規模はさらに大きくなるはずで、彼らが受ける衝撃はこれまでにない水準になるだろう」と述べた。

 米国は数カ月間、軍を直接動員しながら、ベネズエラ近隣のカリブ海で麻薬運搬推定船舶を撃沈し、タンカーを拿捕した。先月29日には「ベネズエラの上空と周辺の領空全体が閉鎖されたと見るべき」として空路をふさぎ、今月15日には新種合成麻薬のフェンタニルを「大量破壊兵器(WMD)」に指定する行政命令に署名し、ベネズエラ麻薬運搬船に対する攻撃の正当性も確保した。

トランプ大統領が明らかにした表面的な葛藤の理由は、米国に対する麻薬密輸出と「ベネズエラが米国の石油を盗んだため」だ。2007年にウゴ・チャベス前ベネズエラ大統領が外国系石油会社の資産を強制的に収容して石油産業を国有化した措置を意味すると解釈される。ベネズエラは世界最大の原油埋蔵国。ニューヨークタイムズ(NYT)は「マドゥロ政権転覆のためのトランプ大統領の行動の核心がベネズエラの石油とガスにある点を改めて見せる事例」と評価した。

米国とベネズエラの衝突はカリブ海近隣諸国に広がっている。ベネズエラのデルシー・ロドリゲス副大統領兼石油相は15日、「トリニダード・トバゴがベネズエラ石油の窃盗に加担した」と主張した。続いて「トリニダードトバゴが自らをベネズエラに対抗する米帝国の空母としている」と述べた。トリニダードトバゴが「補給品補充と兵力交代など物流的目的のために米軍が今後数週間(わが国の)空港を使用するだろう」と明らかにしたが、海外メディアはベネズエラがこれを自国タンカーの拿捕と結びつけたと解釈した。ベネズエラがトリニダードトバゴを「窃盗共犯」と規定した点もこれを裏付けている。ただ、トリニダードトバゴは関連疑惑について「嘘の宣伝」と否定している。

キューバも米国とベネズエラの葛藤の潜在的被害者に浮上している。ロイター通信は「ベネズエラ産原油がキューバの電力網を支える核心供給源」とし「米国の措置がすでに石油不足で困難に直面しているキューバの状況をさらに悪化させるだろう」と伝えた。

ベネズエラとの葛藤が深まる中、トランプ大統領は「17日午後9時(日本時間18日午前11時)にホワイトハウスで生中継で国民向け演説をする」と明らかにした。トランプ大統領は「今年はわが国にとって素晴らしい一年だったが、まだ最高ではない」とし、経済・安保成果や計画などを放送のゴールデンタイムを活用して自ら説明することを示唆した。

2025/12/18 07:50
https://japanese.joins.com/JArticle/342310

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