「2022年1月3日」→「2023年1月3日」 旧統一教会政治献金疑惑を裏付ける文書の作成日、特別検察官が歪曲か【独自】

投稿者: | 2025年12月24日

 韓国野党・国民の力所属の権性東(クォン・ソンドン)議員が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側から違法政治資金1億ウォン(約1100万円)を受け取ったとの疑惑が浮上している。そうした中、旧統一教会の「政教癒着」疑惑の核心的な証拠の一つである旧統一教会内部文書が歪曲(わいきょく)されたとの主張が提起された。特別検察官(特検)チームは旧統一教会の尹鍈鎬(ユン・ヨンホ)元世界本部長が権性東議員に1億ウォンを渡す二日前の2022年1月3日、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に報告した「特別報告」で「クォン」という言葉の言及があったことについて、韓鶴子総裁の指示に従って現金が渡されたと疑っている。しかし、この特別報告は2022年ではなく、2023年に作成されたという主張が飛び出し、特検が事実関係を歪曲したと指摘されているのだ。

 本紙の取材を総合すると、特検が2022年1月3日に作成されたとみている特別報告を先に押収したソウル南部地検は、報告作成時点を2023年1月3日と判断したことが分かった。

 特別報告とは、尹鍈鎬元本部長が韓鶴子総裁に教団関連事案を口頭で報告する前に伝える内容を整理した報告書だ。上段には作成日が、下段には報告内容がまとめられた形式となっている。

 旧統一教会側は「特検は虚偽の文書を根拠に公訴事実を構成した」と主張している。問題の特別報告には2022年1月3日に作成されたとは考えにくい内容が含まれているというのがその根拠だ。

 特別報告には、上段に書かれた日付の他に「2023年」と併せて明記されていたとのことだ。「2023年の新年のあいさつ」と書かれており、2022年11月に報道された日本のメディアの記事も添付されていた。

 こうした状況から、事件を先に捜査したソウル南部地検は、今年4月28日に作成した捜査報告書に、該当の特別報告の作成日を「2023年1月3日」と記録した。ところが、事件を引き継いだ特検は報告作成日を「2022年1月3日」と特定し、尹鍈鎬元本部長が権性東議員に会う前に韓鶴子総裁に関連内容を報告し、1億ウォンを渡したと判断した。

 特検が歪曲した証拠により被疑事実を構成したという主張は今月19日、ソウル中央地裁刑事合議第27部(裁判長:禹仁成〈ウ・インソン〉部長判事)の審理で行われた韓鶴子総裁や尹鍈鎬元本部長らの政治資金法・請託禁止法違反を巡る裁判でもあった。韓鶴子総裁側は「尹鍈鎬元本部長の特別報告を入手し分析した結果、重大な問題を発見した。歪曲操作があると考えられる」と言った。これに対して特検は「日付に間違いがあることは捜査段階で認知していた」と認めながらも、「他の資料と照らし合わせて日付を特定した」と反論した。

 特検はこうした内容を総合して17日、旧統一教会側から違法政治資金1億ウォンを受け取ったとして拘束・起訴された権性東議員に一審で懲役4年を求刑した。特検は「被告人(権性東議員)はベテラン国会議員として誰よりも憲法の価値を守り、国民の権益保護に努める責務があるのにもかかわらず、特定宗教団体と結託して政治資金1億ウォンを受け取ることで憲法の価値を毀損(きそん)し、国民の信頼を裏切った」と述べた。権性東議員の判決は来年1月28日に言い渡される。

イ・ミンギョン記者

2025/12/24 09:40
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/12/23/2025122380098.html

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