【コラム】李大統領の昨日の話、今日の話

投稿者: | 2026年2月11日

指導者の内面(soul)を探索してきた政治学者ウォーラー・ニューウェルが「指導者なら大胆でなければならず、従来の立場を固守しなければならないが、変化が必ず必要だという確信が生じた時さえも従来の態度を変えないことを意味するのではない」とし、このように述べた。「理念的な一貫性や政策的持続性を望む人たちはフランクリン・ルーズベルトに怒りをぶつけたりした」。

理解できる。いくら最高の選択も効用が尽きる瞬間が訪れる。人も、政策も、制度も同じだ。元老学者が5年単任制の弊害を話してきたが、数年前に考えが変わったと打ち明けたことがあった。大統領適任者でない人たちが連続で執権するのを見ながら8年(4年重任制)よりは5年がよいと感じたという。

 とはいえ、李在明(イ・ジェミョン)大統領の最近の旋回を見ているといくつか残念な点がある。熟考の結果と見るには短期間での変化であるうえ、説明も不足しているからだ。

「税金で住宅価格を抑えることはしない」として次のように語ったのは昨年5月末のことだ。「民主党が執権する可能性が高いから、住宅価格が上がるから家を買うという。なぜそうなのかよく考えてみたが、一部の分析家によると、不動産が動く時に需要と供給が作動するが、このような時に需要を抑えようとすれば風船効果が生じるということだ。一般的な原理でこうした時は供給を増やすべきだと説明した。進歩政権は基本的に需要抑止政策をした。税金を課したり、所有を制限したり、私もそのような考えをよくした。ところがこれは需要、市場に勝つということだ。(中略)政策の目標は住居価格の安定だ。今までの民主政府とは少し違うだろう」。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)、文在寅(ムン・ジェイン)政権の失敗を熟考した声だった。合理的だった。先月下旬にも李大統領は「市中には50億ウォンを超えるものにだけ保有税を課そうという話もあった」としながらも「(税金で住宅価格を抑えるのは)最後の手段にするのがよい。できる限り後回しにする」と話した。

「できる限り後回しにする」の「できる限り」はどの程度だったのだろうか。ただ、2日後、李大統領は多住宅者重課税猶予の中断を発表し、その後は激しい発言をしている。ついに非居住1住宅者の不利益までも示唆した。

不動産価格が予想よりも上がり、供給策はあまり効果がなかったのだろう。とはいえ「民主政府」の政策に戻るような政策を正当化するほどなのか疑問だ。李大統領はいつものように言葉を駆使するだけで、複雑多端な裏面と悩みの過程を説明しない。

外交でも似たことがあった。「合意文が必要ないほどうまくいった会談」は今でも難航中だが、大統領の説明はなく、突然、国会のせいにする発言が出てきた。検察関連法案を除いて望む法を望む時に通過させてきたことを考えると唐突という印象を与える。本当に国会のせいなのか。韓日関係でも引っかかる点がある。2年前、福島汚染水の放出について李大統領は「人類の健康に対するテロ」というほど「反日情緒」を表した。今でも放出が続いているが、いかなる言葉もなく、日本の首脳と親しい姿を見せる。本来そのような関係であるべきだと考える。今の地政学では正しい方向でもある。とはいえ、李大統領が過去とは違う行動することにしたのなら、なぜそうであるのか説明する義務がある。そうしてこそ我々の社会が類似の「反日狂風」を経験しにくくなるからだ。

当然、指導者なら現在の姿を説明することで同僚に進む未来を提示する。この過程で過去と言葉が変わったとすれば理由を知らせなければいけない。そうしてこそ現在の言葉にも力が生じる。今日の言葉が過去の言葉を説明することができなければ、未来の言葉も今日の言葉との関連性があるといえるだろうか。説明がないところには推測と憶測、冷笑と陰謀が入り込む。李大統領がこれを望むのではないことを信じる。

コ・ジョンエ/中央SUNDAY編集局長

2026/02/11 15:40
https://japanese.joins.com/JArticle/344721

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