◇日本、深海・アフリカ採掘を推進
昨年11月の高市早苗首相による「台湾有事介入」発言の後、中国からレアアースなど二重用途物資(軍事用と民間用の双方で使用可能な物資)の輸出統制制裁を受けている日本はすでに火の粉が降りかかっている状態だ。中国商務部は先月、三菱造船など日本の20の企業・機関を軍事力向上に関与したという理由で輸出統制管理リストに含めた。また、スバルなど20の企業・機関は「二重用途物資の最終使用者と最終用途を確認できない」として観察リストに入れた。
これに対抗し、日本は米国以上にサプライチェーンの多角化に乗り出している。海底5700メートルの泥からレアアースの抽出を試みる一方で、環境省は60億円の予算を投入し、廃棄モーターなどからレアアースを再抽出するリサイクル事業に着手した。また、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は2020年から開発を推進してきたアフリカ・ナミビアの鉱山で、レアアースの中でも希少とされるジスプロシウムとテルビウム(電気自動車の高機能モーターなどに使用)の埋蔵が確認されたため、本格的なアフリカ鉱山への投資に乗り出した。赤澤亮正経済産業相は「レアアースは産業競争力と経済安保の確保に不可欠」とし、「鉱山開発、分離・精錬は国内事業の可能性も検討しながら支援する」と述べた。
◇韓国政府、批判から立場を一転…海外資源開発に着手
韓国政府は先月、レアアースサプライチェーン総合対策を発表し、自立化に始動をかけた。短期的な需給危機管理と、中長期的な海外資源開発・生産のインソーシング(内製化)というツートラック戦略だ。野党時代に李明博(イ・ミョンバク)政権の資源外交を批判してきた現政権は立場を一転させ、過去のずさん経営と人事問題で海外直接投資が禁止されていた韓国鉱害鉱業公団に海外資源開発の統括機能を付与する方針だ。
問題は、韓国政府が中国との関係を意識し、米国主導の核心鉱物貿易ブロック構想への参加を苦心している点だ。韓国は趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官が今年6月まで同構想を議論する長官級会議の議長を務めているが、約35カ国が参加の意思を表明しているにもかかわらず、未だに参加の意思を明らかにしていない。外交部関係者は「現在までに参加要請を受けたことはないが、関心を持って見守っている」と述べた。
韓国政府は表面上、米国の提案通りに価格下限などが現実化した場合、半導体、バッテリー、電気自動車など韓国の主力産業の原価負担が大きくなりかねないという理由を掲げているが、中国を意識する顔色であることは歴然としている。現に中国は、米国主導のブロック構想に対して「国際経済・貿易秩序の毀損に反対する」として報復の可能性まで示唆している。もし中国が日本のように韓国に対して輸出統制を行った場合、直ちに代替先を確保するのが容易でない上、北朝鮮の非核化協力、在韓米軍の戦略的柔軟性の拡大、原子力潜水艦の建造など主要な安保懸案への否定的影響が懸念される。
外交安保研究所(IFANS)のハ・サンソプ助教授は最近の報告書で「トランプ政権のレアアース戦略は、韓国に資源安保の強化と産業競争力の向上、外交の地平拡大という機会を提供する一方で、中国とのバランス外交と国内産業基盤の調整という課題も突きつけている」と診断した。
チャ・セヒョン/論説委員
2026/03/02 13:38
https://japanese.joins.com/JArticle/345513