ソウル・西大門区(ソデムング)に住むファンさんは家族との外食でビュッフェ(食べ放題)に行く。ファンさんがよく行く店はステーキからケーキまで多様な料理とフルーツ、デザートを大人2万7900ウォン、子ども1万5900ウォンで楽しめる。週末に行っても4人家族が8万7600ウォンで思い切り食べられる。
ファンさんは「前に家族4人でとんかつ店に行き食事をしてカフェに行ったが10万ウォンを超えた。食べ盛りの子どもたちがもっと食べたいと追加注文するたびに会計する私の姿を気にしていたがビュッフェは金額が決まっており気が楽だ」と話した。
長引く高物価と内需沈滞でビュッフェ人気が高まっている。外食物価が上昇し、決まった金額で多様な料理を存分に食べられるビュッフェの需要が増加しているからだ。
2万ウォン台のコストパフォーマンスの良いビュッフェとして人気を呼んでいるアシュリークイーンズの売り上げは2022年の1600億ウォンから昨年は5000億ウォンに増え過去最大を記録した。2022年に59カ所だった店舗も現在は115カ所に増えた。運営元のイーランドイーツは今年末までに店舗を150カ所に拡大する計画だ。
シーフードビュッフェのマキノ茶屋は2021年に46億ウォンにすぎなかった売り上げが昨年は480億ウォンと10倍に成長した。大人の平日ディナー基準7万2000ウォンと価格だけ見れば安くはないが、ヒラメ、マグロ、サケ、甘エビ、ウニ、アワビなど産地で直接買い付けた活魚をさばいて刺身と寿司にして提供し、コスパのよいシーフードのおいしい店としてクチコミが広がった。ステーキとビュッフェ(サラダバー)形態で運営するビップスも昨年メンバーシップ会員数が前年より22%増えた。店舗数も2022年の25カ所から現在は35カ所に増加した。
不況でビュッフェ需要が大きく増加した理由は薄くなった財布のためだ。食費は家計支出の中でも大きく減らしたり増やしたりしにくいが、外食物価が大きく上がり同じように食べても予想より高くなる恐れが大きくなったのだ。ソウル・恩平区(ウンピョング)に住むパクさんが最近父親の誕生日を迎えて日本料理店の代わりにシーフードビュッフェを訪れたのもこのためだ。パクさんは「父は刺身が好きだが日本料理店での食事代がどれだけかかるのか心配になった。いっそ活魚をさばいてくれるというシーフードビュッフェに行けば各自が好きな料理を思い切り食べて満足できる」と話した。
統計庁によるとこの5年間で外食物価は25%上昇した。年平均上昇率は4.5%だ。韓国消費者院によると、1月基準でソウル地域のビビンバの平均価格は1万1577ウォンで3.1%上がり、冷めんは1万2538ウォンで4.2%上がった。サムギョプサルの場合、1人分200グラムで2万1056ウォンだ。「サムギョプサル1人分の費用でビュッフェに行く」という言葉が出る理由だ。
流通業界もビュッフェに力を集中している。ロッテGRSは昨年7月に韓国料理ビュッフェの「ポクジュゴク」を立ち上げた。平日基準で1人当たり1万5900ウォン、子ども8900ウォンでビビンバ、プルコギ、各種チゲ、山菜などを無制限に楽しむことができる。アワーホームも来月ソウルの鍾路(チョンノ)に2~3万ウォン台のビュッフェ「テイク」をオープンする予定だ。檀国(タングク)大学経営学部のチョン・ヨンスン教授は「以前のようにたくさん食べるためでなく、心理的・経済的理由からビュッフェが人気を呼んでいる。種類の数の競争のほかに確実なコンセプトで消費者に印象付けさせてこそ差別化できるだろう」と話した。
2026/03/05 11:09
https://japanese.joins.com/JArticle/345695