金正恩氏「420キロ圏内の敵に戦術核の威力」…韓国を威嚇

投稿者: | 2026年3月16日

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は14日、「600ミリメートル超精密多連装放射砲火力打撃訓練」を参観しながら、「420キロメートルの射程圏内の敵に不安を与えるだろう」と述べ、韓国・米国に向けて威嚇の度合いを強めた。韓米軍事演習「フリーダム・シールド(Freedom Shield・FS)」を牽制すると同時に、在韓米軍の防空資産の中東への転用が取り沙汰される状況を利用し、韓国社会に安全保障上の不安感を煽ろうとする意図があるとの分析が出ている。

労働新聞は15日、前日に人民軍西部地区長距離砲兵区分隊の火力打撃訓練が行われ、訓練には600ミリメートル超精密多連装放射砲12門と砲兵中隊2個が動員されたと報じた。金正恩氏は娘のジュエ氏とともに訓練を参観した。新聞は移動式ミサイル発射車両(TEL)12台が並び、一斉に砲弾を発射する写真を公開し、「放射砲弾は364.4キロメートルの航路線上にある東海(トンヘ、日本名・日本海)の島の目標を100%の命中率で直撃した」と強調した。

 金正恩氏は射撃訓練の結果に満足感を示し、「今日の訓練の目的は、軍隊に本来の任務を果たさせることにあるだけだ」としながらも、「われわれに対する敵対心を持つ勢力、すなわち420キロメートルの射程圏内の敵に不安を与えるとともに、戦術核兵器の破壊的な威力について深く認識させるだろう」と強調した。

金正恩氏が「420キロメートルの射程圏内」と「戦術核」と直接言及したのは、この兵器が韓国への打撃用であり、戦術核弾頭「火山(ファサン)31」を搭載できる点を改めて強調したものと解釈されている。洪珉(ホン・ミン)統一研究院先任研究委員は「平沢(ピョンテク)・烏山(オサン)・群山(グンサン)をはじめとする在韓米軍の主要航空基地と韓国軍の航空施設を打撃圏内に置いていることを露骨に示したものだ」と指摘した。

金正恩氏が「この兵器が使用されれば、打撃範囲内にある相手側の軍事インフラ(軍作戦と直接・間接的に結びついたインフラ)は決して耐えられない」とし、「外勢の武力挑発と侵攻を予防できない場合、これらの防衛手段は直ちに第二の使命、すなわち巨大な破壊的攻撃手段として用いられるだろう」と述べたことも、こうした分析を裏付ける。

韓国軍当局は、今回の訓練に動員された放射砲は、第9回党大会直前の先月18日に贈呈式が行われた新型600ミリメートル大口径放射砲とみている。専門家らは、発射時の衝撃による揺れを最小化した5連装車輪型発射台(TEL)を披露した点に注目した。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務総長は「発射台の安定性を改善し、展開時間も1分未満に短縮して迅速な展開と射撃後の移動が可能になったとみられる」と説明した。

一部では、今回の訓練がドナルド・トランプ米大統領が米朝対話に関心を示したとの報道が出た直後に行われた点にも注目している。米国を訪問中の金民錫(キム・ミンソク)国務総理によると、トランプ大統領は13日、ホワイトハウスで金総理と会い、「私は金委員長と良い関係を維持している」としながらも、「金委員長が米国や私との対話を望んでいるのか気になる」と述べ、金総理の見解を尋ねたという。

慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は「北朝鮮が南北を『敵対的な二つの国家』と規定した背景には、韓国の仲介者としての役割を否定する側面もあるだろう」とし、「金総理が米朝対話再開についていくつか話をしたと述べた部分は、金正恩氏の自尊心を強く刺激した可能性がある」と指摘した。

2026/03/16 06:39
https://japanese.joins.com/JArticle/346159

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)