同盟国の安保負担拡大を強調してきた米国のドナルド・トランプ大統領が、対イラン戦に本格的に同盟国を巻き込み始めた。韓国をはじめとする同盟4カ国や中国に対し、ホルムズ海峡の安全維持のための戦闘艦派遣を要求しながらだ。韓国としては、在韓米軍の防空資産搬出に続いて2度目の「とばっちり」を受けた形だが、トランプ政権第1期に続いて、今回は実際に戦争が起きている渦中へと引き込まれる格好となり、「ホルムズ請求書」の価格は一層高くなった。今後、トランプ氏がこれに対する寄与の度合いに応じて同盟国間のランク付けを行う可能性があるとの懸念も出ている。
◇ホルムズにも「安保ただ乗り」を適用
トランプ氏は14日(現地時間)、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に連続で2件投稿し、「イランによるホルムズ海峡封鎖の試みで被害を受けた国々は、海峡の安全を守るために米国と共に戦闘艦を派遣することになるだろう」とし、「中国、フランス、日本、韓国、英国」を名指しした。また、「人為的な制約の影響を受ける中国、フランス、日本、韓国、英国などが、ホルムズ海峡がこれ以上、完全に斬首された国家の脅威にならないよう、この地域に船舶を派遣することを望む」とし、「ホルムズ海峡を通じて石油を輸入する世界各国は、この海峡の安全を責任を負わなければならない(must take care)」と強調した。
特に「これは共同の努力であるべきだった。これからはそうなっていくだろう」としたのは、トランプ氏が同盟・友好国に対して抱いている「安保ただ乗り」の認識を、今回のイラン事態でも明らかにしたものと見る余地が大きい。
トランプ氏は第1期時の2019~2020年にも、イラン防空部隊による米国の無人偵察機撃墜や、米国によるイラン革命防衛隊(IRGC)のカセム・ソレイマニ司令官の殺害などでホルムズ海峡の緊張が高まった際、同盟カードを切った。韓国や日本などに対し、商船護衛連合体である国際海洋安全保障イニシアティブ(IMSC)への参加を要求した。
韓米防衛費分担金特別協定(SMA)交渉が進行中だった韓国には、これを韓国側が支払う防衛費の総額と連動させて参加を圧迫した。これに対して韓国政府は、多国籍作戦であるIMSCには直接参加せず、清海(チョンへ)部隊の作戦地域を従来のソマリア・アデン湾一帯からホルムズ海峡へと拡大する形で寄与を増やすと発表した。
◇ホルムズ軍艦派遣に青瓦台(チョンワデ、大統領府)「方策を模索」
現在は当時に比べてホルムズ海峡の緊張が一段と高まっており、イランはこれを長期戦に持ち込む意図を明確にしている。イランの新たな最高指導者モジタバ・ハメネイ師は最初のメッセージで「ホルムズ海峡封鎖というテコを使い続けなければならない」と宣言した。
こうした中、戦闘艦の派遣は事実上の派兵となる可能性があり、政府の悩みはさらに深まっている。
これに関連し、訪米中だった韓国の金民錫(キム・ミンソク)首相は前日(13日)、トランプ大統領と会い「韓半島(朝鮮半島)問題解決」のための策を協議したと明らかにした。トランプ氏が金首相と会ったこと自体が異例だとの評価も出たが、結果的に同氏の思惑は、イラン戦に関連した韓国の協力を引き出すことにあったといえ、韓米間の「同床異夢」が際立つ形となった。
また、トランプ政権第1期当時に清海部隊の作戦半径を広げた際も、韓国の軍艦が直接ホルムズ海峡内に入ったことはない。ホルムズ海峡の最も狭い通路の幅は約34キロで、暗礁が多く水深が浅い点を考慮すると、実際の航路の幅は3キロ程度にすぎない。このような狭い海域に機雷が設置された場合、危険は格段に大きくなる。
実際、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はこの日、「米海軍当局者らがイランのドローンや対艦ミサイルにより、ホルムズ海峡が『キル・ボックス』(集中攻撃区域)になることを懸念しており、米国は軍艦をこの地域に送ることを保留している」と報じた。
これに対して青瓦台関係者は15日、「米国のトランプ大統領のソーシャルメディアでの言及に注目しており、これについて韓米間で緊密に連携し、慎重に検討して判断していく」とし、「国際海上交通路の安全と航行の自由はすべての国の利益に合致し、国際法の保護対象であり、これに基づいてグローバル海上物流網が速やかに正常化することを願う」という原則的な立場を明らかにした。その上で「韓国政府は中東情勢と関連国の動向を綿密に注視しながら、国民の保護とエネルギー輸送路の安全確保のための対策を総合的に考慮し、多角的に模索している」と述べた。
2026/03/16 06:56
https://japanese.joins.com/JArticle/346160