ドナルド・トランプ米大統領が韓国や日本など5カ国にホルムズ海峡への軍艦派遣を要求したことで、韓国政府は難題に直面することになった。ホルムズ海峡作戦の危険度が極めて高く、派遣に反対する世論が強い一方で、米国との関税交渉も考慮しなければならないためだ。
トランプ大統領は14日(現地時間)、X(旧ツイッター)への投稿で、「中国、フランス、日本、韓国、英国なども艦艇をホルムズ海峡に派遣し、この水路がこれ以上脅威にさらされないようにしてほしい」と綴った。イランはホルムズ海峡を封鎖し、機雷を設置した。トランプ大統領は、米軍単独で船舶護衛作戦を行うのは不十分だと判断し、韓国や日本などが参加する多国籍軍を編成して共同で作戦を行うよう求めたのだ。
米国・イスラエルとイランの戦争が続く中、タンカーが11日(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)北部のラス・アル・ハイマから眺めたホルムズ海峡付近のペルシャ湾海域を航行している。ロイター/聯合ニュース
大統領府と政府は困惑している。大統領府は15日、「トランプ大統領の発言に注目している。韓米間で緊密に意思疎通を図り、慎重に検討して判断していく」と述べた。
政府は、米国が公式に派兵を要請した場合、ソマリアのアデン湾を中心に海賊退治や航行支援活動を行っている清海部隊の派遣を検討するものとみられる。米国は第1次トランプ政権時代の2020年1月、イラン革命防衛隊のガセム・ソレイマニ司令官を殺害した後、韓国に「ホルムズ海峡護衛連合」への参加を要請した。ところが、文在寅(ムン・ジェイン)政権は連合に参加する代わりに、清海部隊の作戦区域をアデン湾からホルムズ海峡付近まで拡大し、韓国商船の護衛任務に当てた。当時、アデン湾と明示されていた清海部隊の活動地域をホルムズ海峡まで拡大するためには、改めて国会に批准同意を求めるべきという指摘があったが、政府は同意案に「有事における国民保護活動時には、指示される海域を含めることができる」という文言が含まれている点を挙げ、批准同意を求めなかった。
しかし、今回は状況が異なる。当時は韓国単独の作戦だったが、現在ははるかに危険な状況下で多国籍軍の一員として活動する可能性が高い。任務が根本的に変わるため、国会の批准同意の必要性が高まる可能性がある。政府高官は「多国籍軍への参加は、2020年の清海部隊の作戦区域拡大とは次元が異なる問題であり、別途の国会同意が必要だ」と述べた。
多国籍軍への参加は、イランを敵と規定する外交的負担も甘受しなければならない。統一研究院のチョ・ハンボム特別研究委員は「米国とイスラエルが一方的に始めた戦争であるため、国際法においても議論がある」と語った。市民団体の「参与連帯」はこの日、「ホルムズ海峡に軍隊を派遣し、侵略戦争に介入することは憲法と国際法に違反する」という内容の声明を発表した。
政府としては、米国が関税による圧力をかけている状況も負担になる。米国は11日(現地時間)、韓国など16カ国を対象に「製造業の過剰生産」と関連し通商法301条に基づく調査を開始すると発表した。慶南大学軍事学科のチョ・ソンリョル客員教授は、「韓国軍艦の派遣などの正当性は低いものの、関税や安保交渉が残っているため、即座に拒否するのは負担になり得る」と述べた。
政府は、ひとまず軍艦派遣の要請を受けた他国の反応を見守る姿勢だ。早ければ19日には米国で米日首脳会談が開かれる。大統領府関係者は「周辺国の状況を見ながら慎重に決定する」と述べた。
2026/03/16 00:54
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/55685.html