米航空宇宙局(NASA)は、2028年末までに原子力推進宇宙船を火星に打ち上げる予定だ。惑星間宇宙探査に原子力推進宇宙船を打ち上げるのは史上初めてだ。
NASAはこれに加えて、3段階にわたる月基地建設計画も発表した。これまで2030年代に月基地の建設を推進する構想はたびたび示されてきたが、具体的な青写真を提示したのは今回が初めてだ。
原子力推進宇宙船とは、原子力発電と同様に小型原子炉でウランの核分裂を起こし、得られた熱エネルギーを利用して生み出した電力を推進動力とする宇宙船を指す。従来の液体燃料宇宙船に比べて燃料効率が高く、より高速でより遠い宇宙へ移動できるという利点がある。
NASAは24日(現地時間)、3機のヘリコプターを搭載した「スペースリアクター1 フリーダム」宇宙船を火星に送り、火星表面を探査する計画だと発表した。これらのヘリコプターは、パーシビアランス火星探査に参加したインジェニュイティヘリコプターを改良したものだ。ヘリコプターはカメラとレーダーを用いて、将来宇宙飛行士が着陸する可能性のある地域で氷水を採取する任務を遂行する予定だ。NASAは、この宇宙船が火星を通過し、さらに遠い宇宙へ向かう可能性もあると明らかにした。
NASAは「今回のミッションは、原子力が宇宙船に飛行推進力を供給できることを実証し、地上探査を含む長期宇宙ミッションで核分裂発電システムを利用できる産業基盤を活性化する」と期待している。
月面への150トン貨物輸送
NASAは月有人探査プログラム「アルテミス」に関して、これまで進めてきた月ゲートウェイ(軌道ステーション)の開発を中止し、月基地の建設に注力することにした。
月基地の建設は3段階で進められる。第一段階では、民間の無人月着陸船と月面車を用いて、移動性、発電、通信、航法などに関する装置と技術を試演する。暫定的に2029~2031年を予定している第2段階では、日本などとの協力により宇宙飛行士が月面を定期的に訪問できるよう、準居住基盤施設を整備し、続く第3段階(2032年から開始)では貨物輸送が可能な有人着陸システムを活用して、永続的形態の月基地を建設する。
ジャレッド・アイザックマンNASA局長は「月基地が一夜にしてできるわけではない」と述べ、「最初の二段階のために、今後7年間で約200億ドルを投入し、数十回にわたる月ミッションを実施する」と語った。
NASAの月基地建設事業責任者であるカルロス・ガルシア=ガラン氏は「少なくとも2036年まで続く第3段階事業には、さらに100億ドルが投入される」と述べ、「本日より我々は人類初の深宇宙前哨基地の建設を開始する」と語った。彼は「現時点では月面に持ち込まれる貨物の総量は150トンに達すると見込まれる」と付け加えた。ここには居住施設、宇宙飛行士や貨物輸送車、電力・通信システム、原子力発電所などが含まれる。
また、月軌道を回るよう計画された小型宇宙ステーションのゲートウェイに投入された、あるいは投入される予定の資金と技術のかなりの部分が、月基地建設に再投資されると明らかにした。
この発表は、昨年12月にドナルド・トランプ米大統領が署名した『米国の宇宙優位性確保のための行政命令』の後続措置として行われた。行政命令の中でトランプ大統領はNASAに対し、2028年までに米国人を月に送り、2030年までに恒久的な月基地の初期要素を建設するよう指示した。
その後、NASAは昨年2月に既存の月着陸計画を変更し、2027年にアルテミス3号で月着陸船の低軌道ドッキング試験飛行を試み、2028年以降は毎年少なくとも1回の月着陸を推進することにした。
宇宙飛行士4名が10日間にわたって月往復飛行を行うアルテミス2号は、4月1日の打ち上げを目前に控えている。
2026/03/25 13:32
https://japan.hani.co.kr/arti/international/55776.html