現在メジャーリーグで活躍している韓国の投手は一人もいない。韓国野球の国際競争力が落ちている理由は投手力が弱いからだ。投手が弱ければ打者も発展しない。したがって投手を優先的に育成する必要がある。インフラと底辺が日本の10分の1にもならない状況で特級投手が1、2人登場する可能性はあるが、状況を変えることはできない。
現実を嘆く前に対策を模索しなければいけない。最近、野球関係者の間で注目を引く動きがある。その一つが「有望投手育成の分業化-専門化」だ。野球は団体種目だが、投手と打者の運動メカニズムは全く異なり、使う筋肉も違う。したがって投手のメカニズムの特性に合う練習が欠かせない。プロ野球球団の海外キャンプに行くと、投手組と野手組が別々の場所で練習する姿をよく目にする。しかし韓国の中学・高校野球チームをはじめとする育成システムでは容易なことでない。
プロ野球を総括する韓国野球委員会(KBO)は2022年からシーズン後に中学・高校生の有望株を対象に1、2週間の「KBOネクストレベルトレーニングキャンプ」を開いている。全国から集まった有望株がプロ出身の指導者から野球の実技を習う。このキャンプではポジション別に特性化されたプログラムを進める。もちろん投手は投手だけで練習をする。2022年に参加した1期目のメンバーのうち、2025年新人ドラフトで鄭宇宙(チョン・ウジュ、ハンファ)、チョン・ヒョンウ(キウム)、キム・テヒョン(起亜)ら15人がプロ球団の指名を受けた。
投手として専門的に育成するシステムを構築して有望投手を集めて教える、いわゆる「投手専門養成論」を主張する動きもある。休み期間や学期中の授業後に同じ場所に集まり、専門のコーチやトレーナーの指導を受け、試合の時だけ所属学校の選手として出場するというものだ。
これを通じてエースの酷使防止、けが予防および早期治療とリハビリ、優秀選手同士の競争、チーム内序列化による校内暴力の防止などの効果を達成できるということだ。
国内高校野球4大メジャー大会(大統領杯、青竜旗、黄金獅子旗、鳳凰大旗)は2週間の大会期間に決勝まで勝ち進む場合、6~7試合を行う。エースは2日に1回登板し、3~4試合で先発と救援を行き来する。投球数管理規定があるが、登板を分割しながらこれを避けることが可能だ。投手がチームから離れて別に練習をし、大会の時だけチームに合流すれば「連投に対する暗黙的強要」から抜け出すことができる。
投手の酷使はけがにつながる。最近、野球界では「投手として成功するためには中学・高校生の時にトミー・ジョン手術をするべき」という恐ろしい話が出ている。トミー・ジョン手術では損傷したひじの内側側副靭帯(MCL)に体の他の部位の腱を移植する。「トミー・ジョン手術をすれば球速が上がる」という誤った俗説のためでもあり、「エースならひじの靭帯が断裂するほど投げ込まなければいけない」という世相を反映した現象でもある。
2026/04/04 13:08
https://japanese.joins.com/JArticle/347156