–最大の危機要因は何か。
「グーグル(Google)の『TurboQuant』のように、AIのメモリが少なくても済むような技術が次々と出てくるだろう。今はAI市場が爆発的に拡大し続けるように見えるが、AIのデータ学習がある程度終われば、演算需要も減る可能性がある。半導体技術も次第に限界に向かっている。サイズを縮小することにも、チップを積み上げることにも限界がある。20〜30年後にも今のような半導体サイクルが存在するだろうか。それは分からない」
–では、今何をすべきか。
「未来産業を探さなければならない。グローバルIT業界は、インテルやIBMのような先駆者に借りがある。これからはサムスン電子がその役割を果たさなければならない。李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子会長や崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長のような総帥は、国家と産業の未来を心配し、投資しなければならない。彼らは金を稼いだら未来のために使えるような人間でなければならない。企業は経営者の哲学によって研究の自由度が変わる。総帥の哲学が会社の運命を左右する。
陳氏はインタビューの間中、「現状に安住するのではなく、新たな未来産業に向かって挑戦すべき時だ」と語った。特に、総合技術企業としてのサムスンの役割を強調した。
–今、サムスン電子はうまくやっているか。
「冷静に言えば、サムスンは先駆者の役割を適切に果たせていない。未来技術を研究していた総合技術院(SAIT)の人員を縮小してしまった。目先の実績に惑わされ、未来の事業を放棄しているようなものだ。なぜ今のサムスン電子はAIファウンデーションモデルや巨大言語モデル(LLM)を検討しないのか。LGは『EXAONE(エクサワン)』を開発して国家代表AIにプッシュしているが、サムスンはその競争から距離を置いている。現代自動車が作っているヒューマノイドロボットを、なぜサムスンは作らないのか。半導体を作っているサムスン電子こそ、フィジカルAIで強みを持てる会社だ。
–元「サムスンマン」として、SKハイニックスとの競争構図をどう見るか。
「 (競争するのは)非常に良いことだ。世界的な競争をすべきだ。かつて家電産業において中国の挑戦に立ち向かい、LGとサムスンが競争して発展したのと同じだ。インテルは独走していたが、自ら崩壊した。誰かがインテルを脅かし続けていたら、あんな風にはならなかっただろう。TSMCも1社だけだったら衰退していただろうが、サムスンとファウンドリ(受託製造)競争をすることでさらに成長した。
–李在鎔会長の課題は何か。
「李秉喆(イ・ビョンチョル)氏や李健熙(イ・ゴンヒ)会長がそうだったように、突破口を作るために未来を見据えて悩まなければならない。今後5年後にはどのように変わるかを考え、根本的な投資をすべきだ。赤字が出るからといって事業を畳んではならない。今、半導体で十分に稼いでいるのだから、未来技術に1000億ウォン使ったところで大したことではない。サムスン電子は未来志向的で根本的な技術を研究する必要がある」
◇陳大済氏
1952年慶尚南道宜寧(キョンサンナムド・ウィリョン)生まれ。京畿(キョンギ)高校、ソウル大学電子工学科を卒業し、米スタンフォード大学で博士号を取得した。米IBM研究所を経て1985年にサムスン電子にスカウトされた。1990年に日本に先駆けて世界初の16メガDRAMを開発するなど、サムスン電子の半導体神話を築いた主役の一人に数えられる。2000年にサムスン電子デジタルメディア総括社長に就任し、2003年から3年間、盧武鉉政府の初代情報通信部長官を務めた。現在はプライベート・エクイティ(PE)ファンドのスカイレイク・インベストメントで会長を務めている。
2026/04/23 15:47
https://japanese.joins.com/JArticle/348108