北朝鮮が今年3月から前方の軍事境界線(MDL)一帯の要塞化作業を再開した中、昨年と比べて兵力投入を倍以上に増やしていることが分かった。これは「敵対的な二つの国家」の立場に変わりはないという証拠であり、政府の融和的な対北朝鮮基調とは関係なく断絶措置を続けていることを意味すると解釈される。
18日、国会国防委員会の姜大植(カン・デシク)国民の力議員と軍筋によると、今年3月から今月までにMDL一帯で作業を再開した人員は一日あたり3000人から5000人近いことが分かった。昨年の同じ時期は1000人程度だった。ただ、日ごとの投入人数が異なるため、平均的には「2倍以上」兵力が増えたと見るべきというのが軍の説明だ。
合同参謀本部情報本部が姜議員室に提出した回答書で「作業は不毛地や戦術道路の補強、鉄柵の設置、地雷の埋設など」とし「鉄柵の場合、MDL250キロを基準に約20~30%完了したと推定される」と明らかにした。
軍によると、戦術道路や対戦車防壁の追加敷設などの作業が続いている。鉄柵の場合、電流が流れる3重鉄柵を設置した場所や一部だけを設置した区間などがあるという。
また、河川などの地域で工事を準備するための事前資材運搬動向も見られる。MDL全域の要塞化を進めている可能性が高いことを示している。
合同参謀本部は「わが軍は北の軍のMDL一帯における作業動向を緊密に監視している」とし「確固たる対応態勢を維持した中、安定的に軍事状況を管理している」と明らかにした。ただ、軍当局は、昨年上半期より北朝鮮のMDL兵力投入が増えたのは事実だが、下半期とは同じ水準という立場だ。
昨年の同じ時期に比べて兵力投入が大幅に増えたのは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の対韓断絶基調を憲法に反映するなど最終的な法制化段階に至ったことが影響した可能性がある。
これに先立ち、国家情報院は今月7日の国会情報委員会全体会議の懸案報告で、北朝鮮が今年3月に憲法を改正し、「国境線を北側で中国・ロシアと、南側で大韓民国と接しているところを領土とする」という領土条項を新設したと報告した。また、北朝鮮の新しい憲法に「戦時平定」「主敵」などの表現がない点を挙げて「二つの国家であることを明確にしたが、敵対性はかなり減らした」「対韓敵対文言は一切なかった」として前向きに評価していた。しかし実際には国境地域により多くの兵力を投入し、断絶措置を続けているのだ。
姜大植議員は「同じ月に前線での作業を再開し、人数を大幅に増やしたのは、金正恩委員長が外部の条件に関係なく自身のスケジュールに基づいて対韓敵対視措置を続けているという意味」とし「政府は北の実際の行動を基準に、安全保障の現実を冷静に判断するべきだ」と述べた。
労働新聞は同じ日、金正恩委員長が前日に全軍の師団・旅団指揮官を招集し「南部国境線を担当する第1線部隊の戦力を強化する計画」を明らかにした、と報じた。金正恩委員長はこの席で「国境線を難攻不落の要塞にするというわが党の領土防衛政策」にも言及した。
一方、日本の毎日新聞は16日午前、京畿道金浦(キンポ)の展望台から観察した内容に基づき、MDL北側地域で北朝鮮軍が未舗装道路に一定の間隔で杭を立てて岩盤を除去するなどの作業を行っていると報道し、戦術道路拡張のための爆破作業と推定されると解釈した。
2026/05/19 09:48
https://japanese.joins.com/JArticle/349267