ロシア、日本の肩持つ米国に激しく反発…「歴史修正主義に同調するな」

投稿者: | 2026年8月21日

 ロシアのプーチン大統領の極東のクリル諸島(日本名・千島列島)訪問をきっかけに引き起こされたロシアと日本の間の外交摩擦が、米ロ間の対立へと発展している。米国が日本の領有権主張に同調したことを受け、ロシアは米国に対し「日本の拡張主義に同調するな」と反発した。ロシアが挑発する背景には、ウクライナを支援する日本に対する不満がある。

 新華社通信などによると、ロシア外務省のザハロワ報道官は18日(現地時間)、記者団に対し、クリル諸島南部に対する日本の主権を認めた米国のグラス駐日大使の発言に反論した。これに先立ち、グラス大使は14日、X(旧ツイッター)への投稿で、「米国は最も重要な同盟国である日本への支持と、北方領土に対するその主権の承認について、揺るぎない姿勢を維持している」と述べた。

 これに対し、ロシア外務省は「クリル諸島の南部は、米国を含む(第二次世界大戦時の)連合国の合意および国連憲章に基づき、第二次世界大戦の戦果としてロシアに帰属した。これらの島々に対するロシアの主権には議論の余地がない」と主張した。「米国(の駐日本)大使のこのような発言は、日本の報復主義と(歴史)修正主義を助長する」とも述べた。日本のクリル諸島に対する領有権主張を、再軍備の動きと結びつけ、米国がこれに同調しないよう強く求めたのだ。

 クリル諸島は、日本の北海道とロシアのカムチャツカ半島の間に約1200キロメートルにわたって散在する56の火山島からなる群島だ。最南端の島は北海道から4キロメートルも離れていない。1855年に両国が結んだ下田条約は、両国の国境がイトゥルップ(日本名・択捉)島の北側を通るとし、諸島の南部4島を日本に帰属させた。その後、日本は1905年の日露戦争などを経て、サハリン島の半分まで領域を拡大した。

 島の国籍が変わったのは、ソ連軍が日本の第二次世界大戦降伏直後の1945年8月18日、クリル諸島全体を併合してからだ。日本人住民1万7000人は追放された。日本は1951年のサンフランシスコ平和条約に署名することで、サハリン島とクリル諸島に対する権利をすべて放棄し、植民地拡張以前の国境に戻った。ただし、日本はその後もイトゥルップ島など諸島南部の4つの島は放棄の対象ではなかったと主張した。ソ連はこの条約に署名しなかった。条約をめぐる意見の相違により、両国は現在に至るまで第二次世界大戦の終戦協定も締結していない状態だ。

 特に13日、プーチン大統領が千島列島南部の4つの島の一つであるイトゥルップ島を訪問して以来、対立はますます激化している。同日、日本の高市早苗首相がプーチン大統領に対し、「(両国)関係の回復を困難にした」と非難したことを受け、ロシアは日本大使を呼んで、改めて領有権を主張した。

 ロシアの指導者がこの地を訪問したのは、2010年のメドベージェフ前大統領以来、この日が初めてだった。プーチン大統領は2000年に政権を握って以来、一度もクリル諸島を訪れたことがなかった。これまで自国の西側にある北大西洋条約機構(NATO)との対立に注力し、極東の領土問題については周辺国との摩擦を避けてきたが、今回の訪問で態度を変えた。

 これはまず、日本のウクライナへの軍事支援に対する報復と解釈される。日本は2022年のウクライナ戦争勃発以降、NATO加盟国ではない国の中で、ウクライナに最も多くの軍事援助を行ってきた。米テンプル大学のジェームズ・ブラウン教授(政治学)はフィナンシャル・タイムズに対し、「プーチン大統領の訪問は、クリル諸島(をめぐる領土紛争)において重要な変化だ」とし、「これは日本のウクライナ支持とNATOとの協力拡大に対する警告」と分析した。

 東京アテネ・フランセ校のクリスチャン・ケスラー教授(歴史学)はル・フィガロ紙に対し、「高市首相の政治的師である安倍(晋三元首相)は、プーチン大統領と数回会談し、良好な関係を築こうとしたが、高市首相はロシアのウクライナ侵攻に明確に反対している。これまで概ね慎重な姿勢を示してきた日本の外交政策にとっては新たな展開だ」とし、「クレムリンからすると、これは明白かつ公然とした関係断絶を意味するものだった」と伝えた。

 プーチン大統領の挑発は、来月18〜20日に迫ったロシア総選挙を控えた政治的な駆け引きともみられる。ウクライナ戦争が5年目に突入し、ロシアの勝利に対する国民の疑念が高まる中、ロシアが先進国である日本と対峙する姿を演出し、国力を誇示したということだ。カーネギー財団国際平和研究所のアレクサンダー・バウノフ研究員はフィナンシャル・タイムズに対し、「プーチン大統領は(ウクライナによるドローン攻撃の懸念から)この1年の大半をクレムリン宮殿に孤立して過ごしたが、ここ数カ月で公の場に登場する回数を増やしている」とし、「彼は自らが依然として活動中で、状況を掌握しており、外出を恐れていないことを示そうとしている」と指摘した。

 高市首相もまた、一歩も引かないだろうというのが大方の予想だ。高市首相の岩盤支持層である日本国内の強硬な民族主義陣営が、クリル諸島の領有権を強く主張しているためだ。日本の「北方領土の日」である毎年2月7日になると、東京などの街頭で極右団体の活動家たちが領土奪還のスローガンを叫ぶほどだ。ガーディアン紙は、「日本政府の対応は極右民族主義団体ほど過激ではないだろうが、高市首相はロシア政府に対して引き続き強硬な姿勢を取るよう圧力を受けるだろう」と見通した。

2026/08/19 23:47
https://japan.hani.co.kr/arti/international/56972.html

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