トランプ前大統領の最側近の外交・安保策士と評価されるフレッド・フライツ米国第一政策研究所(AFPI)副所長が訪韓し、政府関係者とトランプ氏再選時の対北朝鮮政策方向および対中国基調などを議論する予定であることが把握された。
フライツ氏の訪韓は政府レベルで進行されるという。テレビ討論会後にバイデン大統領に対する辞退要求が拡大した中、韓国政府がトランプ氏の再執権の可能性に備えようとするものと解釈される。
トランプ政権1期目に国家安全保障会議(NSC)事務局長を務めたフライツ氏は2日(現地時間)、中央日報との電話で「韓国の世宗(セジョン)研究所の招待で7日からソウルを訪問し、政府関係者らとも会う予定」と明らかにした。世宗研究所は民間公益研究所であり、外交部の会計監査を受ける政府登録国家政策研究財団だ。
フライツ氏は「韓国に先立ち台湾と日本で高官らと会い、トランプ政権2期目では米日関係、米韓関係がはるかに強まるという考えを伝えた」とし「韓国政府関係者をはじめ、シンクタンク関係者とトランプ政権2期目が構想する安保戦略について議論することになるだろう」と説明した。
フライツ氏は韓国で会う政府関係者らを具体的に明らかにしなかった。ただ、フライツ氏は先月の訪日で秋葉剛男国家安全保障局長に会った。秋葉局長は韓国の張虎鎮(チャン・ホジン)国家安保室長、米国のサリバン国家安全保障問題担当大統領補佐官のカウンターパートだ。
フライツ氏は今回の訪韓でトランプ氏が構想している朝米首脳会談の早期再開に関する立場を伝える計画だと明らかにした。フライツ氏は「トランプ政権2期目の最優先外交課題は、韓国・日本などの同盟国と共に中国の脅威に効果的に対応することと、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との首脳級外交を再開することだと確信している」とし「したがって今回の訪韓にはトランプ陣営の最高の中国関連専門家スティーブ・イェーツ氏が同行する」と説明した。
フライツ氏は5月の中央日報のインタビューで「バイデン政権の最も大きな失敗は敵国の首脳との外交と対話が不足している点」とし「トランプ氏は就任と同時に『とても良い人物』を対北朝鮮特使に指名する予定」と述べた。「トランプ氏の任期4年以内に北朝鮮の非核化は可能か」という質問にも「そうだ」と答えた。
この日の電話でフライツ氏は、トランプ氏が再執権すれば韓国など同盟国を冷遇するという一部の懸念について積極的に釈明する意向を明らかにした。フライツ氏は「懸念とは反対にトランプ氏は米韓日3カ国の役割を強化すべきという明確な考えを持っている」とし「特に韓国・日本との強力な安保関係なく米国が中国と単独で対抗するのは難しいと考える」と述べた。
そして「現在の望ましい関係は韓国・日本首脳の努力で可能になった」とし「韓日関係改善のための努力もさらに積極的にする予定」と話した。フライツ氏はトランプ氏とゴルフを共に楽しむ最側近だ。3月にはフロリダ州マールアラーゴ別荘で行われたトランプ氏とハンガリーのオルバンー首相の会談に同席した。
外交筋はフライツ氏の訪韓について「政府が11月の米大統領選挙の結果のいくつかの可能性とシナリオを共に検討するのは当然のこと」とし「政府は多様なチャンネルを通じてトランプ氏側だけでなくバイデン政府側とも深い議論を続けている」と伝えた。
2024/07/04 10:57
https://japanese.joins.com/JArticle/320716