ドルが9%下がる時にウォンは3%上昇…「弱いドル」にも振るわないウォン相場

投稿者: | 2025年4月16日

米国発の「関税ショック」にドル相場が異例の下落を見せているが、対ドルでのウォン上昇幅はそれほど大きくない。関税が米国だけでなく韓国経済にも与える衝撃が大きいためだ。ドルを売って抜け出た資金が韓国のような新興国通貨ではなく欧州や日本など他の先進国通貨に集まった影響もある。

主要6通貨に対するドルの価値を意味するドル指数は14日に前営業日の100.1から0.42%下落し終値基準99.68記録した。ドル相場は連日下落傾向にある。

 今年ドル指数が最も高かった1月13日の109.96と比較すると3カ月でドルの価値が9.34%下がったことになる。

ドル相場が大きく下がり、ウォン相場は上がった。だがその幅は大きくなかった。15日のソウル外国為替市場でウォン相場は1ドル=1425.50ウォンで取引を終えた。1月13日の1470.80ウォンと比較すると対ドルでウォン相場は3.07%の上昇にとどまった。ドル相場が下がっているにもかかわらずウォンは比較的低評価を受けているという意味だ。

ウォン相場が大きく上がらないのは、「弱いドル」を作った関税の衝撃が韓国経済にも及ぼす影響が大きいためだ。対米輸出の割合が高い韓国は米国の関税施行の負担を直接受ける。

ここにトランプ政権の関税措置が韓国最大の貿易相手国である米国と中国の貿易対立に広がっている点も韓国経済の見通しを暗くする。また、非常戒厳と弾劾による国内政治不安に揺れたウォン相場もまだ完全に回復できなかった。

最近のドル安がウォンのような新興国通貨人気につながったというよりも、ユーロや円など他の安全通貨に移った点もウォンの上昇幅を制限している。

ウォンは人民元の影響を多く受けるが、最近中国は米国の関税に対応するため人民元相場を意図的に切り下げている。実際に1月13日と比べて14日のユーロ相場は11.56%、円相場は10.50%と対ドルで10%以上上がったのに対し、中国のオフショア人民元相場は0.65%の上昇にとどまった。

新韓銀行のエコノミスト、ペク・ソクヒョン氏は「ウォンは人民元の影響を多く受ける通貨だが、最近のような米中貿易対立局面には特に人民元同調現象が大きくなり通貨価値が下がることが多かった。結局米国と中国が対立局面を終え協議に入らなくてはウォン相場も上がらないだろう」と予想する。

2025/04/16 07:43
https://japanese.joins.com/JArticle/332590

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)