今後、米国は米国・オーストラリア・インド・日本の4カ国安保対話クアッド(QUAD)とAUKUSのほか、3、4カ国の安保協力国を結ぶ格子状同盟を追加で構成し、複数の格子を連結しようとするはずだ。構造学的な側面でみると「連鎖格子同盟網」が「ハブ・アンド・スポーク」構造より強いはずだ。
現行の韓米同盟構造をみると、中心軸の米国に向かって韓国がスポークの端に付いている形の1対1同盟だ。このような同盟は韓米2国間同盟の条件が変わればスポークが損傷したり、他の外部要因によってスポークが断絶したりする弱点がある。韓米同盟が他の3、4カ国の同盟国や安保協力国と格子状に構成されれば、米国との2国間関係が順調でない場合にも同盟構造自体は安全といえる。
米国も自国が中心軸に立って多くの国を1対1で管理する必要がなくなるため格子状同盟を好むはずだ。従来のハブ・アンド・スポーク同盟構造が同盟国の保護に重点を置いたとすれば、新しい格子状同盟構造は合同戦力投射に重点を置いている。したがって今後、米国の同盟構造は格子状に進む可能性が高い。韓国も格子状同盟に加わるかどうかを真摯に検討しなければならない。
このような脈絡で韓国は韓米日3カ国安保協力により一層積極的に取り組んで、韓国中心の多国間安保協力体を構成することも考慮する必要がある。今回オーストラリアが勧誘したAUKUS Pillar2への参加も検討することを望む。特定国が不満を表出するかもしれないが、オーストラリアが韓国に手を差し述べたのは我々にとって機会だ。
李伯純(イ・ベクスン)/元駐豪韓国大使
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2024/05/09 16:02
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