「LINE売却すれば10兆ウォン」「日本以外の利用者だけで1億人」…ネイバーの悩み(2)

投稿者: | 2024年5月13日

ただLINEが日本以外の地域にも1億人近い利用者を持つ世界的メッセンジャーという側面でネイバーが素直に経営権を手放すのは難しいだろうという反論もある。内心の意図と関係なくすでに国益対決の局面に移っただけに、一層売却よりは持ちこたえることを選ばなければならないだろうという声もある。韓国外国語大学融合日本地域学部のイ・ジピョン教授は、「外交懸案に浮上した状態で必ず株式を売るだろうとみるのは無理だ。同盟国だからと強要することもできない。ネイバーの立場では背任になりかねず、ソフトバンクもやはり多額の資金を一気に使えば株価が下がる恐れがある。簡単な問題ではない」と話す。

②どこまで売るか:LINEヤフーの親会社であるAホールディングスの株式はネイバーとソフトバンクが半分ずつ持っている。1株確保するだけで経営権は移る。一部株式売却で両社間の協力は継続しながら日本政府の圧迫も一定部分解消できる。反対に関係維持に格別な意味がないと判断すればすべて売却し日本市場から完全に離れることもできる。

 ③どれだけ得られるか:適正価値をどのように計算するかも争点だ。株式を単純計算すればネイバーの持ち分は8兆3000億ウォン(約9455億円)程度だが、市場では経営権を渡すだけにプレミアムを考慮すれば10兆ウォン以上は得られると推定する。人工知能(AI)投資に死活をかけているネイバーの立場では巨額のAI投資の実弾を確保できる水準だ。しかし日本政府の圧迫に背中を押されて株式を売却する状況に流れる場合、適正価格を得られるか、ソフトバンクがそれだけの財務的負担に耐えられるかは未知数だ。ソフトバンク側は「当社の事業やキャッシュフローに影響がない前提の下で規模を決めることになるだろう」と明らかにした。

◇これからは

日本の総務省への報告期限は7月1日。最終結論は出ないかもしれないが、方向性はそれまでに決まるものとみられる。株式売却か、そうでなければ半々の株式を維持してネイバーの経営上の役割だけ調整するか、選択肢は2つだ。結局は李海珍GIOの判断にかかっているというのが大半の意見だ。会社の未来がかかっている上に、繰り返された失敗にも日本市場進出の意志を曲げず成功を成し遂げたのも、ソフトバンクとの共同経営を決めたのも彼のためだ。ある業界関係者は「LINE自体が李GIOの決断でここまできており、LINEヤフーの親会社Aホールディングス会長も直接務めている。どんな方式で、いつ解決に出るのか見守らなければならない」と話した。

2024/05/13 09:05
https://japanese.joins.com/JArticle/318544

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