李政権、初の対ASEAN外交…米中日ロ外相も出席(1)

投稿者: | 2025年7月10日

朴潤柱(パク・ユンジュ)外交部第1次官が10日(現地時間)から2日間、マレーシア・クアラルンプールで開催されるASEAN地域安保フォーラム(ARF)など東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の外相会談に出席する。ASEAN国家をはじめ米中日ロの外交トップが集まる今回のARFでは、トランプ政権の高率関税問題をはじめグローバル懸案がテーブルに載せられ、激しい外交戦が予想される。

◆初めて外交次官がARF出席

 韓国外交部によると、朴次官は19日、韓国・ASEAN外相会議とASEANプラス3(韓中日)外相会議に出席し、タイ、シンガポールと2国間会談を行う。翌日の11日には東アジアサミット(EAS)外相会議、韓国・メコン外相会議、ARF外相会議に出席する。17日に国会人事聴聞会を控えた趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官候補者の任命手続きがまだ終わらず、外交次官がARFなど会議全体に出席することになった。

今回のARFは李在明(イ・ジェミョン)政権の対ASEAN外交が本格的に稼働する契機になる見込みだ。ASEAN10カ国をはじめ、韓国・米国・中国・日本・ロシアなど計27カ国が出席するARFは東アジア協力をASEANが主導するという「ASEAN中心性(ASEAN centrality)」を確立するのに大きく寄与した。

5月にクアラルンプールで開催された第46回ASEAN首脳会議では今後20年間の対外戦略の基本方向を提示した「ASEAN共同体ビジョン2045」が採択された。ビジョンはASEANの地域的役割強化を目標として提示し、米中間での空間を広げるためのASEANの「戦略的自律性」を強調した。

◆「実用外交の側面でASEANと接点多い」

これに先立ち文在寅(ムン・ジェイン)政権はASEAN外交に関連し、人(people)・平和(peace)・繁栄(prosperity)の3Pを核心価値とした「新南方政策」を前面に出した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は自主的なインド太平洋戦略を出しながら自由・規範・価値を強調する「韓国・ASEAN連帯構想(KASI)」を発表した。

外交部当局者は「ASEANを重視するという立場は歴代政権の共通の立場」とし「李在明大統領がベトナムのルオン・クオン国家主席と就任後5回目の電話(6月12日)をするなど、新政権でもASEAN重視基調は続く」と説明した。ただ、李在明政権の対ASEAN政策が確立されるまでは時間がかかると予想される。

国立外交院インド太平洋研究部のチョ・ウォンドゥク教授は「現政権が強調する『国益中心・実用外交』の側面でASEANは近い協力パートナーとなる」とし「米国が最近強調する経済安保、関税、核心鉱物サプライチェーンなどの分野で協力できる潜在力も大きい」と分析した。続いて「ASEANとの安保協力は地政学的制約で現実的な限界があるが、防衛産業協力は十分に模索できる」と述べた。

2025/07/10 15:09
https://japanese.joins.com/JArticle/336106

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