「原爆80年」で広島県副知事が来韓…韓国人犠牲者祭る施設を訪れる

投稿者: | 2025年7月14日

 広島県の横田美香副知事が12日、慶尚南道陜川郡を訪れた。陜川郡は1945年に米軍が広島(8月6日)と長崎(8月9日)に原子爆弾を投下した際、日本に滞在していた韓国人被爆者が多く住む地域だ。横田副知事は、韓国人被爆者の実態を伝える展示施設を見学し、死亡した韓国人被爆者の位牌が祭られている施設を訪れた後、被爆者や被爆2世とも会った。

 また、広島市の松井一實市長は今月9日に日本で行われた外信記者懇談会で、来月6日に開かれる原子爆弾投下80年となる平和記念式典に韓国を含む外国人被爆者を招待する方針を明らかにした。松井市長は記念式典を機に韓国・米国・ブラジルなどから来た被爆者と面会する予定だ。松井市長は外信記者懇談会で、原爆追悼事業について「市民社会の次元で韓国と日本の間での交流が続いている」とした上で、「日本と国交を結んでいない北朝鮮の被爆者対象の活動ができないことは未解決の課題だ」とも述べた。

 このため、「日本の原爆被害者団体『日本原水爆被害者団体協議会』が昨年ノーベル平和賞を受賞したことや、今年の原爆投下80年を機に、日本は核兵器のない世界や世界平和などを訴え、積極的な姿勢で外交を展開している」との見方が出ている。

 一方、NHKは「日本にあるロシア大使館は、ノズドレフ駐日大使が今年8月9日に開催される平和祈念式典(長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典)に参加すると明らかにした」と報道した。長崎市は2022年2月にロシアがウクライナに侵攻して以降、同式典の招待対象からロシアとロシアの軍事同盟国ベラルーシを除外してきた。だが、被爆80年となる今年は長崎市が日本に大使館などを持つすべての国や地域を招待する方針を示し、参加が実現した。

 米国が1945年8月6日に広島、9日に長崎に投下した原爆により被爆した人は合計69万人、そのうち韓国人は7万人と推算されている。全死亡者23万人のうち4万人が韓国人だという推計もある。広島市の松井市長は原爆投下70年だった2015年の平和記念式典の際も、「朝鮮半島や中国、東南アジアの人々や米軍の捕虜などもいた」として、韓国人被爆者に言及している。同市長は1953年に広島市内で生まれたが、両親は共に被爆者だ。2011年から4期連続で当選して広島市長を務めている。

安重顕(アン・ジュンヒョン)記者

2025/07/14 10:00
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