現代(ヒョンデ)自動車グループ主要系列会社の4-6月期の業績は明暗が分かれた。現代自動車・起亜の4-6月期営業利益が減った中で、現代モービスと現代グロービスは市場の期待値を上回る実績を出した。4月から始まった米国の25%の輸入車関税の影響をあまり受けなかった上に、現代自動車グループ外で非系列売り上げを増やし収益構造を多角化したのが功を奏したという評価が出ている。
各社によると4-6月期の現代モービスの営業利益は8700億ウォンで前年同期比36.8%増、現代グロービスの営業利益は5389億ウォンで22.7%増加した。売り上げは現代モービスが15兆9362億ウォンで8.7%増、現代グロービスが7兆5160億ウォンで6.4%増加し、四半期売り上げ記録を更新した。現代自動車グループの主力企業の現代自動車と起亜が4-6月期に営業利益が前年比で15.8%と24.1%減少したのと対照的だ。
現代モービスは今年本格化した北米電動化工場稼動が業績改善を牽引したと分析した。今年初めに竣工した現代自動車グループメタプラントアメリカ(HMGMA)で電気自動車生産が増加し、ここに供給する車載用バッテリーシステム(BSA)などの部品生産が増えた。現代モービスはメタプラント団地にBSA工場と駆動システム工場を稼動して現地生産体系を備えている。このおかげで4-6月期に米国政府から450億ウォン規模の先端製造税額控除(AMPC)の恩恵を受けた点も業績に肯定的に作用した。
収益源多角化も業績改善に一役買った。現代モービス関係者は「現代自動車・起亜のほか欧州の自動車メーカーなどに高付加価値電装部品供給を増やして営業利益率を高めた」と話した。同社は下半期に電動化と核心部品主要受注計画が集中しており、下半期に非系列会社からの受注がさらに増えると予想した。上半期の現代モービスの海外顧客受注は21億2000億ドル規模で、今年の年間目標額の28%程度だった。
現代自動車グループの物流・運送系列会社である現代グロービスもやはり系列会社外の売り上げを増やすのに注力している。同社の4-6月期営業利益増加を牽引したのは海運(自動車海上運送)部門だ。現代グロービスは昨年末に現代自動車・起亜との再契約で運送割合を60%台から50%水準に10ポイントほど低くした。
未来アセット証券のリュ・ジェヒョン研究員は「(現代グロービスが)中国の自動車メーカーを中心に非系列会社からの受注を増やし、昨年4-6月期の12万台水準から今年4-6月期には14万3000台と20%ほど増えたとみられる」と分析した。また、現代グロービスはコロナ禍当時に高額で借り入れた船舶を返却し、用船料を現実化して費用も削減した。
ただ4-6月期まで善戦した現代モービスと現代グロービスも下半期の見通しに対しては慎重な姿勢だ。両社ともグループ外の顧客を増やしてはいるが、依然として最大の顧客は現代自動車・起亜だ。グループ主力会社の業績不振による波及効果は避け難い。下半期に予定された米国の電気自動車購入補助金廃止や自動車運搬船入港手数料試行の影響も考慮すべき。
業界関係者は「4-6月期まで現代自動車・起亜の営業利益は減ったが、売り上げ自体が減ったのではなく部品メーカーや運送会社が比較的成長したもの。25%の自動車関税が維持されたり日本の15%より高い水準になるならば部品メーカーと運送会社の業績も影響を避けられないだろう」と懸念する。
2025/07/28 10:39
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