日本の本を丸写して韓国で出版か…韓国の大物弁護士に盗作疑惑

投稿者: | 2024年5月18日

 14日に韓国で出版された本『日本のテロ史』は、日本で4年前に出版された本の盗作だとする疑惑が浮上している。この本は、大韓弁護士協会事務総長とソウル弁護士会会長を歴任したオ・ウクファン弁護士(元・漢陽大学日本学国際比較研究所客員研究員)が書いたもので、オ弁護士の他の著書も同様の指摘を受けている。

 東京大学大学院で地域文化研究を専攻しているある学生は16日、自身のSNSでオ弁護士の新刊『日本のテロ史』を紹介し、「著者が新刊を出したので読んでみたところ、私が読んだことのある本だった」として、盗作疑惑を提起した。オ弁護士が日本で2020年11月に出版された『暗殺の幕末維新史:桜田門外の変から大久保利通暗殺まで』という本を翻訳し、あたかも自分が直接書いた本であるかのように出版したというのだ。

 実際に2つの本の目次は非常に似ている。オ弁護士の本は全8章で構成されているが、序章から第7章まで『暗殺の幕末維新史』の目次をそのまま書き写したあと、「暗殺を越えて軍国主義に」という第8章だけを追加したかたちだ。「繰り返されてきた暗殺」「『言路洞開』を求めて」「“正しい”暗殺、“正しくない”暗殺」などの目次のタイトルはもちろん、順序まで完全に同じだ。『暗殺の幕末維新史』は日本の作家の一坂太郎氏が書いた本で、日本の出版社の中央公論新社が2020年11月に出版した。

 出版社が提供する本の紹介もやはり似ている。中央公論新社は「明治維新は近代日本の原点とされる」として、「尊攘論の洗礼を受けた者たちはなぜ暗殺に走ったのか」と問いかけて『暗殺の幕末維新史』を紹介した。『日本のテロ史』を出版したチョユンコミュニケーションも同様に「開港から王政復古までのわずか20年間に、テロ件数は160件を超える」として、「なぜこの時期にこのように暗殺が集中したのだろうか」という同じ内容の問いかけで本を紹介している。

 盗作疑惑がもたれているオ弁護士の著書はこれだけではない。オ弁護士が2022年10月に出した著書『勝利した戦争 壬辰倭乱 その始まりと終わり』も同様に、日本の中野等教授らが書いた『文禄・慶長の役』(吉川弘文館刊)という本の翻訳本だとする指摘がある。「文禄・慶長の役」は日本で壬辰倭乱を指す公式名称であり、「文録」と「慶長」は当時の日本の年号だ。2つの本はいずれもプロローグとエピローグ、5つの章を備えた同じ構成で、オ弁護士の本の目次は、『文禄・慶長の役』の目次を順序から文言までそのまま踏襲している。

 オ弁護士が2023年9月に出版した『徳川家康は誰か』も同様に、日本で2022年11月に出版された『超約版 家康名語録』(榎本秋著、ウェッジ刊)の盗作だとする指摘がある。『超約版 家康名語録』は家康の60の名言を全5章にまとめた内容だ。オ弁護士の本は全4編で構成されているが、そのうちの第2編「家康語録」は『超約版 家康名語録』と同じ構成だ。

 盗作疑惑がある3冊はいずれも同じ出版社「チョユンコミュニケーション」が発行した。ハンギョレは盗作疑惑について出版社と著者側の立場を聞くため、17日に出版社に数回連絡したが、回答は得られなかった。

2024/05/17 20:12
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/50047.html

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