韓国大統領室政策室長「韓米大部分の争点で進展…APEC契機に妥結の可能性」

投稿者: | 2025年10月20日

米国との関税交渉後続議論を進めて19日に帰国した韓国大統領室の金容範(キム・ヨンボム)政策室長は、「訪米前よりアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を契機にした(交渉)妥結の可能性が高まった」と話した。金室長は仁川(インチョン)国際空港で取材陣と会い、「今回の訪米協議では多くの争点で実質的な進展があった」としてこのように話した。ただ交渉の最後のカギを握ったトランプ米大統領は「韓国と日本などから数千億、数兆ドルが入ってきてこそ公正なこと」としながら圧力レベルを高めている。

金室長をはじめ具潤哲(ク・ユンチョル)副首相兼企画財政部長官、金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官、呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長ら対米交渉団は今回の訪米で米国との見解の違いを大きく狭めたという。これまで米国は3500億ドル先払いと直接投資を要求してきたが、韓国は外為市場不安定などを理由で受け入れられないとしてきた。

 金室長は「ほとんどの争点はとても意見の一致をみた。韓国の外為市場に及ぼす衝撃に対し十分に米国は認知している」と説明した。ただ「依然として調整が必要な残る争点がひとつふたつある。各官庁と深く検討し追加で交渉しなければならない」と付け加えた。

韓米間の交渉の争点は、3500億ドル規模の対米投資ファンドの①投資構造(現金の割合)②収益配分と投資先決定(商業的合理性)などが挙げられる。

◇韓国、MASGA加速・大豆輸入提案…投資方式が妥結のカギ

これと関連し、出資金を一気に納入せず約定限度内で必要な時ごとに出資要求に応じるキャピタルコール方式と、これと連結された通貨スワップなどに対しては両国間の溝を狭めたという見方が出ている。これとともに韓国は直接投資の代わりに保証・貸付を増やす案と外為市場への衝撃がないウォン投資方式などを提案したという。造船協力である「MASGA」の早期実行と米国産大豆輸入を拡大する案なども議論された。

ただ韓国は「3500億ドル」という金額を少しでも減らそうと要請したが、この部分は米国が受け入れなかった。金室長は「3500億ドル、この数字は7月31日に合意した内容なのでその数字は私が留意している」と話した。金室長は「韓米両国間の相互互恵的結果につなげられる最終協議案にならなければならないということに対しては相当部分(米国側の)理解がなされた」と強調した。韓国政府は今月末に慶州(キョンジュ)で開かれるAPEC首脳会議で交渉を完了することを目標にしている。トランプ大統領はAPEC首脳会議を契機に29~30日に訪韓する予定だ。

外交部次官を務めた法務法人広場の李泰鎬(イ・テホ)顧問は「米国の立場でも中国との交渉に集中するためには同盟国である韓国との交渉を速やかに終えるのが良い状況」と話した。

一方、トランプ大統領は17日に貿易交渉と関連した質問を受けた後「われわれが望むのは公正な待遇を受けること。米国に数千億ドル、兆単位のドル資金が入ることが公正の意味」と話した。西江(ソガン)大学国際大学院の許允(ホ・ユン)教授は「米国の交渉の最終決定はトランプ大統領がするので不確実性は依然として大きい状況」と話した。

2025/10/20 06:50
https://japanese.joins.com/JArticle/339952

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