こうした中、ロシアはこの日ウクライナ北部チェルニヒウにドローンで空爆を加え、同地域の電力供給を中断させ、ウクライナもロシア南部ブリャンスクの化学工場に大規模なミサイル攻撃を加えるなど武力攻撃を応酬した。
◇危ういガザ停戦…バンス副大統領を急派
トランプ大統領は1次停戦後もイスラエルの空爆が100回以上続いているガザ地区には前日にウィトコフ中東特使とクシュナー元大統領上級顧問を急派したのに続き、この日はバンス副大統領まで追加で投じた。
イスラエルに到着したバンス副大統領は「停戦は予想よりよく進行している」としながらも、「次の段階に進むためにはもっと大きな努力が必要だ」と述べた。2段階停戦案の核心であるハマスの武装解除期間にも言及しないなど停戦が難航に陥った可能性を示唆したのだ。
ニューヨーク・タイムズはバンス副大統領急派の背景と関連し、この日複数の当局者の話として「政権内部でネタニヤフ首相が全面的軍事作戦を再開し停戦合意を無にしかねないという相当な懸念がある。トランプ政権はこれによる平和仲裁能力に対する信頼度下落を懸念している」と報道した。
トランプ大統領はこの日、交流サイト(SNS)でハマスに向け停戦合意に背く行動を継続する場合「素早く、激烈で、残酷な終末を迎えるだろう」と警告した。続けて「ハマスが協定に反して悪事を継続するならば、私の要請により(同盟国が)ガザ地区に強力な軍隊を送りハマスを正す機会を喜んで歓迎するといった」とハマスを圧迫した。米軍の投入に対しては再度線を引いた。
◇「APEC契機に金正恩氏との接触、排除できない」
トランプ大統領の平和構想に支障が現れる中で米国の韓半島(朝鮮半島)専門家らはAPEC首脳会議を契機にした朝米首脳会談の可能性を排除してはならないという見方を出した。
戦略国際問題研究所(CSIS)のシドニー・サイラー上級顧問はこの日の対談で「『また会えて良かった』とあいさつする水準ならば(朝米会談は)可能と考える。1回だけの会合に向けてならば非核化に対する目標と関連した差は克服できる」と話した。ビクター・チャ氏も「米国が処理すべきことを考慮する時、短時間の顔合わせも大きな枠組みでは必ずしも悪いことではない」とし政治的目的の会談の可能性を排除しなかった。
ブルッキングス研究所の韓国専門家アンドリュー・ヨ氏もやはり「(2日間の短い)トランプ大統領の訪韓日程のため(会談の)可能性は非常に低そうだ」としながらも「いずれにせよ(突発行動をしてきた)トランプ大統領なので若干の可能性はある」と予想する。また、「李在明(イ・ジェミョン)大統領はできるならば(会談を)成功させようとするだろう。しかし李大統領が金正恩委員長に意味ある存在と認識されるにはトランプ大統領を経たり米国が仲裁しなければならない点で2018年に文在寅(ムン・ジェイン)政権がトランプ大統領と金正恩委員長をつなげたのとは反対の状況」と付け加えた。
2025/10/22 17:41
https://japanese.joins.com/JArticle/340103