沖縄は日本ではない?…中国、高市首相の「台湾発言」に対抗し「琉球学」を支援

投稿者: | 2025年11月22日

 中国官営メディアが「琉球(日本沖縄の旧名)学」に注目し、積極的に取り上げている。「台湾有事の際、集団的自衛権行使もありうる」という高市早苗首相の発言を受け、台湾を中国領土の一部とみなす中国は沖縄が「日本ではない」と主張することで対抗しているものとみられる。

 中国共産党中央宣伝部所有の英字紙「チャイナ・デイリー」と中国官営英字紙「グローバル・タイムズ」は最近「琉球」関連記事と論評を出し、沖縄は日本が琉球を植民化した地域だとし「日本と異なるアイデンティティを持っている」と主張した。「チャイナ・デイリー」は、自分を日本人ではなく「琉球人」と考える人物で、音楽家で平和活動家のロバート・ガジワラ氏にインタビューを行った。カジワラ氏は「私たちは日本人と区別される固有の歴史と言語、価値、信念、そしてアイデンティティを持っている」と語った。同紙は「琉球は長い間独立王国だったが、日本の植民地によってすべてが変わった」とし、「第2次世界大戦当時、日本は自国を守るために沖縄を犠牲にしようとしており、(その結果)多くの人が命を失った」と報じた。

 中国内の「琉球学」に対する支援も強化している。「グローバル・タイムズ」は最近、福建師範大学が主導した「琉球研究」学科プログラムが中国で公式に認可を受け正式に発足したと報道した。このプログラムは国家レベルの「脆弱学科」支援計画に含まれたりもした。

 沖縄諸島は地政学的位置などから、周辺国家と域内の安全保障上の懸念に深い影響を及ぼす地域と言える。論評は高市首相の発言などには触れず、琉球問題に対する学術的関心が継続的に高まっており、「琉球研究」(学科)の設立は自然な流れだと付け加えた。さらに、琉球研究は「琉球諸島の地理、政治、文化だけでなく、中国と琉球の歴史と琉球の東アジア関係における位置を取り上げる総合的・学際的分野で、中国学、韓国学、日本学などと同等の位置を持つ」と強調した。

 中国は琉球が日本の強圧で消え、歴史的・法的紛争が続いていると主張する。この過程で琉球が中国と近く、長い関係を結んできた点を前面に出している。沖縄は台湾と日本九州の間にあり、明時代の1372年から琉球王国と朝貢関係を結んできたということだ。琉球研究は「日本中心の沖縄研究を解体し、中国と琉球の朝貢関係などに対する歴史的現実を体系的に構築する作業」だと論評は説明する。中国は琉球研究が日本の一方的かつ自己中心的な歴史叙述に偏っており、ひいては日本政府が琉球差別と強制同化を追求してきたと指摘する。

 在日米軍が駐留している沖縄が急速に「軍事要塞化」している点も批判した。論評は「(沖縄)住民たちは故郷が再び日本のための盾になることを懸念している」と報じた。

2025/11/21 20:14
https://japan.hani.co.kr/arti/international/cn_tw/54788.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)