アマゾン1位の化粧品、韓国製? 海外に目を向けたKビューティーアイテムの秘密(2)

投稿者: | 2025年11月25日

◆七分は運、三分は実力、パンデミックとEC

Kビューティーの隆盛は時期も良かった。2017年から中国市場に集中してきた「朝鮮美女(Beauty of Joseon)」は、限韓令により輸出の道が断たれ、大きな困難を迎えた。販路が塞がれた状況で、「朝鮮美女」を運営するグーダイグローバル(goodai global)は突拍子もない想像力を発揮した。「必ずしも中国にいる中国人だけに売らなければならないという決まりはない」という発想から、チャイナタウン制覇を目標に米国市場に乗り出した。意外にも、東洋人以外の消費者まで韓方化粧品に関心を示し始めた。高麗人参、梅、米などの天然素材を前面に出し、韓国の伝統的な美しさをストーリーテリング素材として活用したおかげだ。2020年に1億ウォン台だった売上は、米国市場の成功を受けて2023年には1400億ウォンに跳ね上がった。

 パンデミックはKビューティー飛躍の燃料として作用した。グローバル消費者の関心が天然素材を活用したスキンケア、いわゆる「クリーンビューティー」に集中し、段階別の基礎化粧品に忠実なKビューティーの特徴が再び注目された。ECプラットフォームの爆発的成長は、オフライン流通網を突破できなかったKビューティーブランドにとって好材料となった。アマゾングローバルセリングコリアのシン・ファスク代表は「パンデミックで非対面消費が活性化しオンライン市場が急成長した。基礎ケアへの需要が高まった」とし「韓国化粧品ブランドがアマゾンに大量進出し、海外消費者との接点が広がり“Kビューティーブーム”につながった」と語った。

◆破竹の勢いのKビューティー、今後も順調にいくだろうか

韓国大手化粧品会社に7年勤務しているパクさん(35)は、秘密の二重生活中だ。1年前にローンチした自身のビューティーブランドのマーケティングのためだ。パクさんは「ブランドがうまく成長したら会社を辞め、完全に自分の事業に集中するつもり」と語った。

Kビューティーの成功神話に、パクさんのような副業組から流通業界、投資業界、グローバルビッグテック出身者まで、“Kビューティー号”への乗船を狙っている。食品医薬品安全処によると、製品企画から流通までを担うODM(製造者開発生産)業者と手を組みビューティーブランドを起業した企業は、今年だけで4000社に上る。ビューティーブランドの起業が容易になった理由は、世界的競争力を持つODM企業のおかげだ。簡単な製品コンセプトだけ提示しても、価格帯に合わせて早ければ6カ月以内に商品化が可能だ。

新興ビューティー企業に集まる人材の経歴も多様だ。2024年に初めて大規模公開採用を実施したザ・ファウンダーズは、研究開発(R&D)、事業職群とは別に「CEOスタッフ」という組織を作った。グーグル、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、プライベートエクイティなどメンバーの出身企業もさまざまだだ。世宗(セジョン)大経営学科のキム・デジョン教授は「ビューティー消費者を分析する視点そのものが変わった」と述べた。

Kビューティーに残された課題の一つは、オフライン販路の開拓だ。英国、フランス、ドイツ、日本などでは、百貨店とドラッグストアが依然としてビューティー業界の主要販売チャネルだ。化粧品業界関係者は「オフライン流通チャネルはブランドを体験し、信頼を築く場として依然として有効」とし「オンラインで築いた地位をオフラインに広げることが重要だ」と語った。

2025/11/25 16:06
https://japanese.joins.com/JArticle/341450

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)