30代の日本人観光客Aは先月ソウル江南のあるブランド品店で高級衣料品5点を万引し警察に逮捕された。翌日いったんホテルに戻ったAは即座に日本に帰国した。Aの捜査に苦慮していたソウル江南警察署は先日Aを起訴中止の意見書を添えて書類送検した。警察の関係者によると、外国人観光客は通訳の問題で捜査に時間がかかり、また捜査の途中に出国されると捜査を続ける方法がないという。
韓国を訪れる外国人観光客急増を受け外国人による犯罪も同時に増加している。韓国観光公社によると、今年9月までに韓国を訪れた外国人は累計で1408万人を記録し、前年同期の1214万人と比べて16%増加した。また今年の外国人観光客は初めて2000万人を突破する可能性が高いと韓国観光公社は予想している。検挙された外国人犯罪者の数も2023年の3万2737人から昨年は3万5283人と8%増加した。警察庁によると、今年10月までに犯罪で検挙された外国人は2万9090人で、最も多かったのは中国人の44%(1万2907人)、次いでベトナム人(3224人)、タイ人(1732人)と続いた。
外国人による犯罪は急増しているが、警察の捜査は困難を極めている。外国人被疑者が取り調べ中に出国した場合、再入国する可能性は非常に低く捜査が長期にわたりストップするからだ。上記の警察関係者は「暴行や窃盗などで拘束される外国人観光客が急増しているが、捜査を始めても出国されてしまえばどうしようもない」と語る。
ソウル松坡警察署で性犯罪の疑いで取り調べを受けていた中国人の男Bも今年9月に中国に帰国し捜査はストップした。蚕室でマッサージ店を経営していたBは客の韓国人にわいせつな行為をしたとして警察の取り調べを受けていた。松坡警察署の関係者によると、2回目の出頭日を調整しようとした際にBが出国したことが分かったという。
昨年6月にBTSのメンバー・JINのファンミーティングでJINに無理やりキスした容疑で立件された日本人女性二人のうち一人も捜査がストップしている。警察は日本の警察と協力し一人の身元を特定した上で先日在宅で起訴した。しかしもう一人は今も所在が分からないようだ。警察の捜査担当者によると、凶悪犯罪でない場合は外国人犯罪者の拘束や出国を禁止する法的根拠が不十分だという。東国大学警察行政学科の李潤鎬(イ・ユンホ)名誉教授は「短期滞在の外国人が出国する際、捜査機関が立件する可能性があるかどうか確認する手続きを決めておかねばならない」と指摘した。
梁仁星(ヤン・インソン)記者、カン・ジウン記者
2025/11/30 08:00
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/11/27/2025112780141.html