【コラム】ウクライナ、台湾、そして韓国(2)

投稿者: | 2025年11月30日

さらに習近平主席はトランプ大統領に電話をかけ1時間にわたり通話した。そしてそのうちの30分で台湾問題を集中的に取り上げたという。台湾の中国への統合は第2次世界大戦前後の国際秩序の重要な部分で、米国と中国はファシズムと軍国主義に対抗してともに戦った戦友ということを強調したという。米国が日本の行動を制御してほしいという要請もしたと推測される。米国と日本を離間させようとしているものだ。

重要なのはトランプ大統領の動きだ。実際にトランプ大統領は高市首相と火曜日に通話し、台湾問題で中国を刺激しないよう話したという。いまトランプ大統領の最も大きな関心事は釜山(プサン)での米中首脳会談後に形成された交渉の雰囲気を壊さず中国との通商交渉を妥結することだ。例えば米国産大豆を中国が約束した通り速やかに購入させることが重要なのだ。来年の中間選挙を控え共和党支持層の結集のためだ。

 中国はそんなトランプ大統領の考えを見抜いている。トランプ大統領の最大の関心事である短期的通商問題に協力する代わりに米国の台湾支持を放棄させようとするのだ。実際にトランプ大統領はバイデン前大統領と違い台湾問題に対して口を閉じてきた。最近は台湾に対する軍事支援も遅れており、頼清徳総統の米国経由旅行も拒否した。中国の気分を損ねたくないという米国の意図は歴然としている。

そんなタイミングで米国は日本が台湾問題で中国を刺激しないことを望んでいる。もう台湾も米国から見捨てられる可能性がさらに高まった。ウクライナ、台湾、その次はどんな国が見捨てられるだろうか。高市首相はトランプ大統領から控えろという要請を聞いた時にどんな心情だっただろうか。

果たして韓国は安心できるのだろうか。トランプ大統領は欧州ではロシアとのディールに向けウクライナと欧州を疎外させ、アジアでは中国とのディールを成功させるため台湾と日本を疎外させようとしている。権威主義指導者のプーチン、習近平とのディールに向け既存の民主主義同盟国が無視されている。トランプ大統領は権威主義指導者金正恩(キム・ジョンウン)に対して何度も好感を示し会おうと言ってきた。金正恩は米国が非核化さえ議論しなければいつでも用意があるとし、トランプ大統領は北朝鮮を核を持っている国だと数回にわたり言及した。こうした状況を見ればおそらく来年には朝米会談が実現する可能性が高い。その場合、果たして米国は最も重要な核心当事国である同盟国の韓国にどのように接するだろう。ウクライナ、台湾をめぐって起きていることが本当に普通でない。

尹永寛(ユン・ヨングァン)/峨山(アサン)政策研究院理事長、元外交通商部長官

2025/11/30 10:36
https://japanese.joins.com/JArticle/341605

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)