1月28日に行われた韓国国会外交統一委員会の会議で、趙顕(チョ・ヒョン)外交長官の答弁を聞いて当惑した。質問は金碩基(キム・ソッキ)委員長がした。2023年の福島原発処理水放出時、当時共に民主党代表だった李在明(イ・ジェミョン)大統領は処理水を「毒物」と呼んでいた。その李大統領が先日の訪日で、日本産水産物の輸入再開の意向を示したという。日本の処理水放出は現在も行われており、何も変わっていないのに、なぜ「毒物」を「輸入再開」するという劇的な逆転が起こったのか、説明してほしいというものだった。
趙顕長官の回答は奇妙だった。「以前はモニタリング・システムが整っていなかったが、今はしっかりとモニタリングしているため、状況が異なる」というのだ。だが、これは事実ではない。当時も現在も韓国原子力安全技術院で徹底的にモニタリングを行っており、韓国原子力安全委員会でも毎日ブリーフィングをしている。趙顕長官は「処理水放出は当時の最善の代案ではなかったが、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が日本に堂々と要求できなかったため、尹政権の覚醒を促したものだった」と述べた。これはつじつまが合わない主張だ。趙顕長官の主張通りなら、李大統領は日本に行って放出方式を最善のものに改善するよう要求すべきだが、なぜ突然、日本産水産物を輸入再開することにしたのだろうか?
そもそもこの問題を国内政治に利用したこと自体が失策だった。その理由は五つある。
第一に、科学的根拠がないからだ。2023年に既に韓国国内はもちろん、世界的にもほとんどの専門家たちが「放出が人体に与える影響は微々たるものだ」と言っていた。筆者が当時、カナダ・米国・ニュージーランド・オーストラリアなど、韓国よりも処理水が先に到達する国々で海洋安全を担当する政府機関のホームページを調べた結果、すべて「健康に害はない」と書かれていた。
第二に、李在明政権は自己矛盾に陥っているからだ。処理水が「毒物」であるならば、李大統領は就任してすぐに日本観光を禁止すべきだった。福島は年間約3000億円相当の農水産物を生産している。これらの農水産物の一部は、日本を訪れる数百万人の韓国人の胃袋に入っている。韓国人の体に「毒物」が入っているのに、李在明政権はなぜこれを放置しているのだろうか? さらに、東海(日本名:日本海)で操業している韓国漁船は約5000-6000隻で、太平洋で操業中の韓国の遠洋漁船は約200隻だ。韓国政府はなぜこれらの漁船に操業禁止を命じないのだろうか? 日本人が捕った魚は危険だと言って輸入禁止にしておきながら、同じ海で操業する韓国の漁師が捕った魚からは魔法のように放射能が自然に除去されるということだろうか?
2026/02/14 07:00
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