26日、北朝鮮が軍事偵察衛星2号機を軌道に乗せるため発射体の組み立てを始めるなど、打ち上げ「秒読み」の段階に入った。理論的には1、2日以内に燃料注入と発射台起立過程を経て発射が可能だというのが軍当局の判断だ。北朝鮮が27日に開催される韓日中首脳会議を念頭に置いて衛星を打ち上げるのではという解釈が出ている。
複数の政府関係者はこの日、「前日から北が平安北道東倉里(トンチャンリ)西海(ソヘ)衛星発射場で衛星発射体の組み立てに入った動向が把握された」とし「近く打ち上げが行われるとみられる」と明らかにした。北朝鮮は発射台で1・2・3段を順に積み上げる方式でなく、昨年11月の打ち上げ当時のように発射体を横にして組み立てた後、発射台を立てる方式で衛星打ち上げの準備をしているという。
軍当局は北朝鮮が今回の打ち上げにロシア技術陣の支援を受けながら相当な努力をしただけに、打ち上げ時期を遅らせないとみている。実際、北朝鮮は先月以降、少なくとも3回以上にわたり地上でエンジン燃焼試験をした。
これに関連し政府関係者は聯合ニュースに「北はかなり慎重にエンジン燃焼試験を予想よりはるかに多くした」とし「昨年の北の行動から考えるとすでに(打ち上げを)しているはずだが、今回は試験を続けてきた」と話した。
また「昨年は金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の焦りのためすぐに打ち上げたが、今は完全に成功させなければいけないようだ」とし「プーチン大統領が(朝ロ首脳会談で)支援を公言して以降、ロシアの技術者が多数(北に)入ってきたが、彼らの合格基準が高いはず」と分析した。北朝鮮が専門性と熟練度が高いロシア技術陣の検証基準を満たした後、発射のカウントダウンに入ったとみられる状況ということだ。
軍内外では北朝鮮が27日または28日に発射日を決める可能性に言及されている。軍関係者は「今日(26日)発射場に雨が降り雲がかかっているなど、衛星を打ち上げるには気象がよくない」とし「天気が晴れ始める27日以降に注目している」と話した。
27日に第9回韓日中首脳会議がソウルで開催されるという点も注目される。北朝鮮が存在感を示すと同時に、韓米日-朝中ロの対立構図を浮き彫りにするため、この日に衛星打ち上げを強行する可能性があるということだ。また、3カ国首脳会談の結果として共同宣言に韓半島(朝鮮半島)非核化を支持する文言が入る可能性が高い中、北朝鮮へのメッセージをめぐり韓日と中国の間の立場の違いを浮き彫りにする動きという見方もある。一部では北朝鮮が中国の外交的立場を考慮し、李強首相が韓国を離れた後に打ち上げるという予想もある。
一方、衛星打ち上げを合法的で自衛的な軍事的措置と主張する北朝鮮は、最小限の正当性を確保するレベルで昨年と同じく国際海事機関(IMO)および全世界航行警報制度(WWMWS)域内航行区域調整局の日本にあらかじめ発射を通知するとみられる。昨年11月の衛星打ち上げ当時のように通知と発射が同じ日に行われる可能性も排除できない。軍当局は金正恩国務委員長が昨年末の党全員会議で2024年に3基の衛星を打ち上げると公言した点を挙げ、今回の打ち上げの後続措置にも注目している。
2024/05/27 07:55
https://japanese.joins.com/JArticle/319109