#ベテラン
1984年生まれのノ・ギョンウンの野球人生は波乱万丈だった。球団との摩擦でトレードされたこともあり、FA未契約選手となって1年を丸々棒に振ったこともあった。ようやくチームを見つけたが、翌年また放出された。その後、歯を食いしばってSSGランダースのユニフォームを着て、チームの優勝(2022年)にも貢献した。2年連続(2024年、2025年)で最年長ホールド王にもなった。そして13年ぶりに国家代表としてマウンドに立った。白髪交じり選手が、崖っぷちの勝負が繰り広げられたWBCオーストラリア戦で2イニングを無失点に抑えた。米国マイアミに向かうチャーター機で誕生日(3月11日)を迎えたノ・ギョンウンは、オーストラリア戦終了後にこう語った。「自分がなぜ代表に選ばれたのか証明できたようで、心の重荷が軽くなった。少しでもチームに貢献できて負担を降ろせた」
#品格
日本の大谷翔平はまさにスーパースターだった。東京の街の至るところに大谷の広告写真があった。日本の試合のたびに大谷が打席に立つと、東京ドームに集まった観客は携帯電話で彼の打席の様子を撮影するのに没頭した。大会公式ストアで大谷関連グッズは早々と完売した。日本国内ではWBCはOTTのネットフリックスでのみ独占中継されたが、中継権料はおよそ100億円~150億円と推定される。これは、前回大会の地上波連合が支払った金額の3~5倍に達する。「大谷効果」だ。それでも、大谷は変わらず大谷だった。韓国戦でドジャースのチームメイト、キム・ヘソンが同点ホームランを放つと、敵軍ながら拍手で祝福した。勝利後には「素晴らしい試合だった。どちらが勝ってもおかしくない試合だった」と語り、相手を称えた。
#気遣い
劇的に準々決勝進出を決めた後、韓国選手たちはグラウンドで抱き合って共に喜びを分かち合った。オーストラリアのコーチングスタッフと選手たちは、ダグアウト前で韓国の準々決勝進出のセレモニーが終わるのを黙って待った。敗者の品格だった。この日の試合で韓国は先発投手のソン・ジュヨンが1回を投げた後、ひじの痛みを訴え、急遽投手を交代せざるを得なかったが、ニールソン監督は韓国の急な事情を理解してくれた。リュ・ジヒョン監督は試合後、これに対する感謝の意を改めて表明した。オーストラリアは今大会で実に善戦した。台湾に3-0で勝ち、日本戦では敗れた(3-4)ものの、9回に2本のホームランを放ち日本の肝を冷やした。オーストラリアは自国でのリーグ終了後間もない時期だったため、選手の試合感覚が生きていたという最大の強みがある。
#情熱
オンドジェイ・サトリアは電力会社で働く管理技士だ。チェコのセミプロリーグプレーしながら、会社員として働いている。2023年のWBCでは時速129キロメートルの球で大谷翔平を三振に打ち取り話題となった。今も東京の街では彼を捕まえて写真を求める人が多い。サトリアはこれについて「生涯野球をしてきた私にとっては、まるでプレゼントのようだ。私はただの平凡な人間なのに、ここでは私を尊重してくれて、サインボールも求められる」と感激した。サトリアは今大会でオーストラリア戦では3回2/3を1被安打3奪三振無失点に抑え、日本戦でも最高時速130キロ以下の遅い球で4回2/3を6被安打無失点の成績を残した。投球数制限のためマウンドを降りる時、東京ドームを埋め尽くした日本ファンは彼にスタンディングオベーションを送った。29歳のサトリアは幼い娘ともっと時間を過ごすために国家代表から引退する。「最大の国際舞台で選手生活を終えたかった」という言葉とともに。
#怒り
2024WBSCプレミア12の優勝チームである台湾は、今大会に大きな期待を寄せていた。チームを応援するために東京に来た台湾ファンも多かった。東京ドーム周辺のホテルの価格は以前の2倍近くに跳ね上がった。東京ドーム内も台湾の観客であふれていた。日本戦以外では4万席以上埋まることはなかなかないが、台湾戦はすべて4万人以上が詰めかけた。例えば、韓国対チェコ戦には1万9920人の観客が訪れたが、台湾対チェコ戦の観客は4万522人だった。韓国対オーストラリア戦(9日)にも台湾の観客が多かった。試合の結果次第で台湾が8強進出を果たす可能性があったからだ。ところが、韓国が難しい「場合の数」を突破して準々決勝進出を決め、台湾の観客は失望しながら帰路についた。9回表2死1塁で真ん中に飛んできたボール3球に全く反応しなかったムン・ボギョンを恨み、個人のSNSアカウントが非難コメントで炎上する事態も起きた。日本に0-13でコールド負けするなど、怒りをぶつける場所が必要だった台湾ファンだった。
2026/03/12 01:18
https://japan.hani.co.kr/arti/culture/55671.html