日帝強制動員被害者支援財団が日本の戦犯企業に代わって韓国企業の資金を集め、被害者に賠償金を支払う「第三者弁済案」を強行した背景には、当時の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領室の催促があったという政府監査の結果が出た。
同財団は2023年3月に政府が第三者弁済案を発表したことを受け、4月から5月にかけて被害者15人のうち11人に賠償金を支払い、賠償金の受け取りを拒否した残りの4人についてはお金を裁判所に預ける公託手続きを進めた。
イ・イニョン共に民主党議員室が19日に外務省・行政安全部から受け取った監査結果報告書によると、財団はこの過程で外務省関係者の同意を得て、財団の印鑑を無断で複製するなど公託を急いだ。
財団が「偽造印鑑」を作ってまで公託を急いだ背景には、当時の大統領室の圧力があったことが確認された。国家安全保障室が「8月の光復節および多国間外交日程の前に、公託を完了することが日本との外交日程の決めるうえで有利」という判断のもと、2023年7月3日までに公託を完了するよう指示したというのが外交部の監査結果だ。当時、尹大統領は7月のNATO(北大西洋条約機構)首脳会議や8月の韓米日首脳会談などの訪問日程を控えており、訪問時に敏感な外交問題が露呈しないよう「リスク管理」の観点から公託手続きを急いだという。印鑑を無断で複製したのは、裁判所で公託の受理が却下された場合、異議申し立てにむけてすぐに訴訟委任状を提出するためだった。外務省からこのような指示を受けたシム・ギュソン財団理事長も、職員の偽造印鑑の制作を黙認した。
また、当時裁判所が賠償金の公託をすべて拒否したため、財団は公託担当の法律事務所を変更したが、この過程に当時の大統領室のチュ・ジヌ法律秘書官(現国民の力議員)が関与していた状況も監査で明らかになった。チュ秘書官が既存の「法律事務所世宗」の消極的な対応を批判し、外交部に「法律事務所バルン」への変更を指示したという。行政安全部は監査結果報告書で、当時法律事務所バルンの代表弁護士の子息が法律秘書官室の行政官として働いていた点を挙げ、「職権乱用および利益相反の可能性がある」と指摘した。ハンギョレはこの日、チュ議員に関連事実を確認するため通話を試みたが、連絡が取れなかった。
2026/03/19 22:25
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