米国・イスラエルとイランとの戦争によりホルムズ海峡に韓国船籍の26隻の船舶が足止めされている中、李在明(イ・ジェミョン)大統領が最近「イランに人道支援を提供し、韓国の船舶を脱出させることも検討せよ」と述べたことが、5日に確認された。
李大統領は先週、大統領府の参謀や関係省庁の長官が出席した自身の主宰する非公開の特別対策会議で、ホルムズ海峡に1カ月以上足止めされている韓国船籍の船舶に対する懸念を表明しつつ、上のように指示したという。ある出席者はこの日、ハンギョレに対し「李大統領は『イランに人道支援を行い、イランに理解を求めて韓国船籍の船舶を脱出させることも検討せよ』という趣旨の指示を下した」と語った。別の出席者も「李大統領は人道的観点から積極的に取り組み、韓国の26隻の船舶を脱出させられるようにしようと言った」と語った。政府の高官は「政府も対策を講じている」と語った。
李大統領の発言は、国際法で保障されている航行の自由の原則を損なわない範囲で、人道的な「迂回(うかい)路」を模索するよう指示したものと解釈しうる。このかん国民の命と安全が最優先であるとの原則を何度も強調してきただけに、政府が取りうる方策を総動員せよということだ。政府はこれまで、韓国船舶のみの通行の自由のためにイランと個別に接触することはしないという姿勢を貫いていた。ホルムズ海峡には現在、韓国船籍の26隻の船舶と180人あまりの韓国人船員が1カ月以上足止めされている。
イランは、戦争の長期化による物資不足のため、人道支援物資を積んだ船舶のホルムズ海峡の通過を一部認める流れにある。イランの半官営タスニム通信は4日(現地時間)、「イラン農業副長官は、生活必需品や家畜飼料などの人道支援物資を積んでイランの港へ向かっている船舶やオマーン湾内の船舶にホルムズ海峡の通過を許可する旨の書簡を、イランの海運港湾機関に送った」と報じた。
韓国政府はイラン側と接触しているが、状況は楽観できないという。イラン側は、韓国政府がアラブ諸国に武器を輸出したことを指摘しつつ、不快感を示したという。韓国は2022年にアラブ首長国連邦(UAE)と防空兵器「天弓(チョングン)-2」の発射装置を10台輸出する契約を締結し、現在までに2台が配備されているという。サイード・クーゼチ駐韓イラン大使は先月26日の記者会見で、韓国を「非敵対国」と規定しつつも、韓国船籍の船舶は米国との取引と関係があってはならないと述べた。米国を含む国際社会と歩調を合わせるのではなく、単独で交渉に臨まなければならないことも負担となっている。
李大統領はさらに、米国・イスラエルとイランとの戦争の長期化によって船舶の保険料が急騰していることについて、対策を検討するよう求めたという。大統領府の関係者は「李大統領は1日の非常経済点検会議で『みんな油を手に入れようとして騒いでいるが、(ひとまず)保険料は心配せずに、(いかに解決しうるか)適切なラインを探れ』と言った。ただし、あらゆる可能性を検討せよという趣旨であって、政府が支援するという意味ではない」と語った。
一方、外交部は2日から4日にかけて日本船2隻、フランス船1隻がそれぞれ海峡を通過したことについて、「日本とフランスの船舶の通過に政府の介入はなかったと認識している」とし、「2隻の日本船については、船会社がオマーンとインドのものであり、彼らがイランとコミュニケーションを取った可能性もある」と述べた。
2026/04/06 05:00
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/55859.html