【コラム】先進国型国際収支、韓国はまだ初期段階

投稿者: | 2026年4月27日

最近、韓国の資本輸出が増え、日本のような先進国型の国際収支構造に対する関心が高まっている。実際、韓国も経常収支において利子や配当を中心とした第一次所得収支の黒字比率が拡大し、慢性的なサービス収支の赤字を補完する流れが表れている。

日本は1970年代半ば以降、経常黒字を背景に3兆7000億ドル(約590兆円)に達する対外資産を蓄積した。国内より高い期待収益を狙って企業・金融機関・個人の直接投資や証券投資が拡大した。2000年代に入って貿易黒字幅は縮小したが、第一次所得収支が増加したことで、貿易大国から資本輸出・所得受取国へと移行した。韓国も高齢化と成長率の低下により国内の投資魅力が低下し、これが企業の海外投資や個人・機関の証券投資の拡大につながっている。

 両国の間には明確な違いもある。まず、韓国の海外投資は長期間にわたる資産蓄積というよりもポートフォリオ移動の性格が強い。日本は経常黒字で蓄積した外貨を機関中心に米国債などの安定的な海外投資をしてきたが、韓国は個人投資家と株式中心の証券投資が中心だ。すなわち、日本は国富の蓄積過程であり、韓国は資産運用の多角化段階にあるといえる。

製造業の国際競争力の面でも異なる。1970~80年代の全盛期の日本は資本財を中心に技術面でグローバル市場を支配した。現在の韓国は半導体・自動車・造船などの産業で競争優位を持つものの、全般的に中国・台湾・日本などと激しく競争している。貿易黒字構造が弱まれば、日本のような安定的な所得収支の黒字構造に転換するのは難しい。

通貨と金融システムの側面でも差がある。ドルやユーロと並んで主要国際通貨の一つである日本円は安全資産として機能し、日本は高い政府債務比率にもかかわらず安定した信認を維持している。一方、韓国ウォンは変動性が大きく、危機を迎えれば資本流出リスクがある。したがって対外資産の拡大は為替や金融不安の緩衝装置として作用するが、時にはリスクの波及経路となったりもする。

韓国は先進国型の国際収支構造に移行する初期段階にあり、日本のような成熟した構造が定着したと見るのは早い。日本の第一次所得収支の黒字はGDPの7~8%にのぼり、低い成長率を補完しているが、韓国は1%程度にすぎない。韓国は依然として貿易黒字が所得収支を支えなければいけない過程にある。

結局、カギは半導体を筆頭にAI大転換の局面で圧倒的な競争力を固めることだ。これを通じて大幅な経常黒字と第一次所得収支の黒字構造を継続できれば、長期的な低成長に対する重要な対応策となるだろう。

シン・ミンヨン/弘益大経済学部教授

2026/04/27 14:18
https://japanese.joins.com/JArticle/348246

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)