空母不在の中、韓米訓練も縮小…「太平洋の安保空白が現実化」

投稿者: | 2026年8月19日

トランプ米政権が長期化するイラン戦争の影響を受け、太平洋に配備されていた空母を中東へ移動させたことで、中国が位置する太平洋に安全保障上の空白が生じるのではという懸念が浮上している。

トランプ政権はイランの攻撃を阻止するパトリオットなどの防空戦力が不足すると、韓国などの同盟国に配備されていた戦力を移動させた。さらに9カ月間にもわたり海上任務に従事したことで投身自殺を図る乗組員まで出てきた空母「エイブラハム・リンカーン」を交代させるため、太平洋の「ジョージ・ワシントン」空母打撃群(CSG)を中東に派遣した。

 18日(現地時間)の米軍事専門メディア「ウォーゾーン」によると、太平洋に配備されていた「ジョージ・ワシントン」は13日、シンガポール海峡を通過し、中東に向かっている。米中の覇権競争の最前線で米海軍の中心戦力である空母が太平洋から姿を消し、「空母不在の太平洋」が現実になったのだ。

米国は2024年8月にも中東の緊張が高まった際、太平洋で攻撃態勢を整えた空母を一時的に運用できなかった。しかし太平洋から米国の空母が姿を消すのは異例の事態だ。特に、トランプ政権2期目に入って激しさを増している米中の主導権争いの中、中国が米軍の戦力の空白を太平洋における影響力拡大の機会とする可能性がある。

米ニュースサイトのアクシオスは「トランプ大統領が北朝鮮との対話再開を念頭に米韓合同軍事演習を大幅に縮小し、来月は中国の習近平国家主席との首脳会談に臨む状況で、空母の不在までが重なった」とし「これは『米国の安全保障公約は信頼できるものではない』という中国の主張を強める可能性がある」と分析した。特に、イラン戦争がいつ終わるか分からない状況で太平洋の空母を中東に移すことは、長期間にわたり主要戦力が不在となる事態につながりかねない。

米シンクタンク、ハドソン研究所のブライアン・クラーク上級研究員はアクシオスに対し「台湾やフィリピン、日本は、米国が不在の状況で中国が軍事力を誇示するのを目の当たりにすることになる」とし「このパターンが続けば、米国が危機的状況で実際に支援をするかどうか疑問を抱くことになるだろう」と語った。さらに「中国が周辺国に対し『米国は守ってくれない』と説得することに成功すれば、戦争さえも必要なくなる」と指摘した。これは、米国の安全保障公約に対する疑念が深まれば、中国が実力を行使しなくても中国側に傾く国が出てくる可能性があるという意味だ。

ウォールストリートジャーナル(WSJ)は、トランプ大統領は韓国がイラン戦争への参加に消極的だったことを理由に韓米合同軍事演習の縮小を指示し、北朝鮮に対してはむしろ融和的な措置を取っている点を指摘しながら「これは『米国が信頼できない同盟国になりつつある』という認識をさらに強めるはず」と分析した。

さらに「中国はワシントンの中東への移動を歓迎していて、米国の防衛に依存することはできないと中国が周辺国を説得している状況」とし「これにより韓国内で独自の核武装を求める声が強まる可能性もある」と評価した。

アジア太平洋だけでなく、戦争が続いている中東でも米軍兵力に空白が生じる可能性があるとの見方も出ている。ワシントンポスト(WP)は複数の米政府当局者らの話として「米国防総省がイラン戦争後の中東における米軍駐留態勢を検討している」と報じた。検討の中心となっているのは、イランの攻撃によって大規模な米軍基地が被害を受けたペルシャ湾地域から兵力の一部を撤退させるかどうかという問題だ。WPによると、今回の検討は国防総省の政策部門が主導し、統合参謀本部と中央軍司令部も関連事項を検討しているという。

中東地域の米軍を統括する中央軍は平時にはヨルダンからオマーンにいたる20カ所余りの拠点に約4万人の兵力を駐留させている。しかし戦争勃発後、これらの基地がイランによるミサイル・ドローン攻撃に脆弱であることが明らかになり、多くの兵力を警戒態勢に置いた。WPは「こうした措置の一部は戦争終結後も維持される可能性がある」とし「米国の中東同盟国は数十年にわたって安全保障を米軍に大きく依存してきただけに、実際に米軍の削減が行われれば、イランに対する地域の抑止力が弱まるとの懸念が強まる可能性がある」と指摘した。

2026/08/19 07:52
https://japanese.joins.com/JArticle/353731

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