西海に空母まで投入した中国…「米軍遮断も考慮」

投稿者: | 2025年6月7日

中国が最近、西海(ソヘ、黄海)暫定措置水域(PMZ)で3隻目の母艦、最新鋭「福建」を投入し、軍事訓練を実施したことが確認された。韓国軍当局は当時の訓練で空母からJ-35ステルス機射出試験が行われたかどうかは追加の分析が必要だと明らかにした。軍の内外では中国が西海に空母を投入したのは今後の領有権主張のほか、台湾海峡有事の際、米国の増援戦力を遮断するなど軍事的主導権まで念頭に置いた動きという見方が出ている。

軍当局によると、「福建」は中国が先月22-27日に西海で実施された軍事訓練に参加戦力として名を連ねた。これに先立ち中国はこの期間、PMZ内の3カ所を航行禁止区域として一方的に設定し、軍事訓練を予告した。

 6日間ほど進行された訓練はPMZ内外を行き来しながら進行されたとみられる。軍関係者は「PMZ内に『福建』がどれほど留まったかなどは確認が制限される」とし「『福建』がPMZに入った状態でJ-35ステルス機カタパルト(射出機)試験をしたかについては追加で確認しなければいけない」と話した。

「遼寧」と「山東」に続く中国3隻目の空母「福建」は、中国の台湾侵攻を想定すると必須戦力に挙げられる。グアムと日本列島の米軍基地、南シナ海に同時に圧力を加えるに空母3隻以上が必要であり、中国は2022年6月に進水した「福建」の戦力化に拍車を加えている。昨年5月から現在まで「福建」は少なくとも8回の海上試験をしている。

香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は先月21日に予告された船舶統制公示を根拠に同日に8回目の試験が実施され、中国長江の河口でJ-35射出試験も行われた可能性があると報じた。報道が事実なら中国は8回目の試験直後にPMZで「福建」をテストした可能性が高い。これは中国当局が作戦区域を沿岸からPMZ内の中間線の向こう側まで拡張する訓練をしたということだ。

早ければ年内の正式配備が予想される「福建」の母港は明確でないが、南海艦隊より西海の北海艦隊管轄地域に位置するという見方が出ている。北海艦隊は山東省と遼寧省周辺の渤海湾と西海海域で作戦を担当する。

PMZとは、2000年の韓中漁業協定締結当時、西海上の海洋境界交渉を進めながら、漁業紛争調整のために両国EEZが重なる海域に設定した水域だ。領海でなく公海であるため軍事訓練が不可能ではない。韓国軍も中国の軍事訓練や艦艇出現を受け、対抗の性格でPMZに艦艇を投入するなど牽制している。

しかし中国がPMZに構造物を設置して浮標を浮かべる動きと重なり、今回の訓練も軽視する事案でないという懸念が強まっている。海軍によると、6日現在、西海PMZ内と周辺部には中国の浮標13個がある。特に東経123-124度に浮標の相当数が位置する点は注目される。中国は近隣水域を自国軍の海上作戦区域(AO)として一方的に宣言したが、領有権主張のための布石を浮標と訓練で可視化している可能性がある。

専門家らは中国のこうした西海「内海化」作業が有事の台湾海峡状況と無関係でないとみている。中国が台湾を掌握するにはこの地域で米増援戦力を遮断し、北海艦隊の南下ルートを確保しなければならないからだ。

2025/06/07 13:21
https://japanese.joins.com/JArticle/334703

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