「高性能爆弾を仕掛けた。多くの人が死ぬことになる」
10日午後2時ごろ、ソウル市松坡区のオリンピック体操競技場に届いたファクス1枚で大騒動となった。わずか2時間後の午後4時に始まるアイドルグループの公演に観客2000人余りが集まっていたためだ。全員を避難させた後、警察特攻隊、爆発物処理班(EOD)などが投入され、2時間30分にわたり競技場をくまなく探したが、爆発物は発見されなかった。
3日前の7日にも韓国の学生と教員に対する「硫酸テロ」を実行するという脅迫ファクスがソウル市永登浦区の外国人住民センターに送られた。ファクスの発信元番号は同じで、日本語で弁護士を自称しており、爆弾を爆発させるという脅迫内容も同じだった。警察は直ちに全国の教育施設を通知し、パトロールを強化した。11日午前にも光州市中心部の百貨店に爆発物を仕掛けたというファクスでの脅迫があり、警察特攻隊が捜索を行ったが虚偽と判明した。捜査関係者は「3つの事件は内容や手口が似ているほか、同じ番号だった。同一犯の仕業と推定され、一括して捜査することを決めた」と話した。
日本の弁護士を詐称し、爆発物を爆発させるという内容の「テロ脅迫ファクス」を送りつける事件が韓国全土で同時多発的に起きている。韓国の国会、裁判所、地下鉄駅、学校など主要施設に爆発物を仕掛けたという内容の脅迫と共に「この世は救いようがない」「現政権は無政府状態」といったカルト宗教を連想させる文言が書かれていることが共通点だ。 ファクスの下段には同じ内容が日本語にも翻訳されている。
類似する事件は2023年8月から今年初めまで40件余り発生したが、その後はしばらく沈静化していた。ところが、今月に入り起きるようになり、捜査当局は警戒を強化している。捜査関係者は「全国各地で類似する脅迫事件の通報があり、社会的不安が広がる可能性がある」と話した。
2025/08/16 11:00
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