李大統領「吸収統一して何になる…莫大な衝突と費用に耐えられない」

投稿者: | 2025年11月25日

韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は南北関係に関連して「吸収統一するつもりはない」とし「まずは対話し、平和的に共存して、その後に統一を語ろう」と述べた。

中東・アフリカを歴訪中の李大統領は24日、南アフリカ共和国からトルコ(テュルキエ)へ移動する空軍1号機で機内記者懇談会を開いた。李大統領は吸収統一論について「吸収して何になるのか」と述べ、「そこから生じる莫大な衝突と費用をどうやって負担するのか」と問いかけた。続けて「責任も負えない話を政治家たちがむやみにしたせいで、いたずらに葛藤ばかりが深まったではないか」とし「突然統一の話を持ち出して『テバク(bonanza、大もうけ/大当たり)』と言うものだから、(北朝鮮が)『これは攻め込んでくるということではないか』と考えて鉄条網を張り、道路を断ち、障壁を築いた」と述べた。朴槿恵(パク・クネ)政権の「統一テバク論」を批判したものだ。

 最近激化している米国と中国、中国と日本の葛藤について、李大統領は「下手をすればその間に挟まれた“エビの身”(=大国同士の衝突によって小国が困難に陥るたとえ)のような立場になりかねない」としつつも、「両側の立場を適切に調整・仲裁すれば、我々の活動の幅はいくらでも広げていくことができる」と述べた。22日(現地時間)、南アフリカで開かれた韓独首脳会談で、フリードリヒ・メルツ首相が「大韓民国の対中認識が気になる」と尋ねた際の回答も明らかにした。李大統領は「軍事・安保の側面では韓米同盟を基盤に判断し行動するしかない。しかし、地理的・歴史的関係、経済的関係の側面では(中国を)切り離すことはできない。適切に管理しなければならない」と答えたと述べた。

李大統領は中東歴訪の追加成果も明らかにした。20日に行われた韓国・エジプト首脳会談で、アブドゥルファタハ・エル・シシ大統領が「カイロ空港を拡張する計画があるが、おそらく3〜4兆ウォン(約3200~4250億円)ほどかかるのではないか」とし「これを韓国企業が請け負って拡張し、運営までしてくれればよいのだが」と述べたという。エジプト政府は35億ドル(約5500億円)規模のカイロ空港近代化計画を推進中だ。

今回の歴訪の最大の成果としては、18日に行われた韓国・アラブ首長国連邦(UAE)首脳会談を挙げた。「事前に姜勳植(カン・フンシク)大統領秘書室長が特使として訪問し、協力できる分野を多く整理し、具体的な事業も発掘していたため、実質的な大きな成果が出たようだ」と述べた。姜室長は会談直後のブリーフィングで、「防衛産業分野で150億ドルの輸出可能性を高めた」と説明した。

李大統領は「一部では、まるで外部の支援がなければ自分たちの防衛もできないかのように誤解しているが、このような状況を早く改善しなければならない」とし、戦時作戦統制権還収に関する既存の立場も再確認した。

ただし韓米合同軍事演習の縮小の可能性については、「今直ちには話しにくい」としつつも、「南北間の平和体制が確固として構築されれば、行わないのが望ましい」と述べた。最近北朝鮮への送還を求めている非転向長期囚については「今では皆90歳を超えていて、いつ亡くなられるか分からない方々だ」とし「北朝鮮へ、自分の故郷へ行きたいというのになぜ阻むのか」と語った。

一方、李大統領は24日午前(現地時間)、トルコ・アンカラでレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と首脳会談を行い、原子力・報勲・道路インフラに関する了解覚書(MOU)を締結した。今後、トルコ国内における韓国の原発事業受注に向けた足がかりを築いたというのが大統領室の評価だ。李大統領は共同記者発表で「韓国の優れた原発技術と安全な運営能力が、トルコの原発開発に実質的に寄与できることを期待する」と明らかにした。

2025/11/25 06:49
https://japanese.joins.com/JArticle/341393

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