習主席の肩持ったトランプ大統領…高市首相に「台湾問題で中国を刺激しないでほしい」

投稿者: | 2025年11月28日

 米国のドナルド・トランプ大統領が中国の習近平主席との電話会談後、日本の高市早苗首相に台湾問題と関連して発言を和らげるよう助言したことが分かった。米国が台湾問題をめぐる中日の対立において、全面的には日本側の肩を持たなかったのだ。

 トランプ大統領は24日、習近平主席との電話会談後、高市首相に電話し、台湾主権問題と関連して中国を刺激しないよう助言したと、ウォールストリート・ジャーナル紙が26日付で、日本および米国政府関係者を引用して報道した。トランプ大統領は、高市首相に最近、中日の軋轢(あつれき)を誘発した台湾関連発言から立場を後退させるよう圧力をかけたわけではないが、微妙な勧告を行ったと、関係者たちは伝えた。

 高市首相は7日、衆議院予算委員会で「台湾有事の際に自衛隊が動員される可能性がある」という趣旨の発言をし、中国側の激しい非難と報復措置を招いている。この発言で中日の対立が激化した24日、トランプ大統領と習主席は30分間にわたり電話会談を行った。習主席はこの会談で強い遺憾を表明し、トランプ大統領はこれに耳を傾けたという。トランプ大統領は習主席との電話会談後、その日にうちに高市首相に電話をかけ助言した。

 習主席はトランプ大統領に「中国への台湾返還は戦後の国際秩序の重要な要素だ」と述べた。これを受け、トランプ大統領は高市首相との電話会談で、台湾に関する発言を和らげるよう提案した。トランプ大統領は、高市首相が国内で政治的制約を受けており、中国を激怒させた自分の発言から完全に後退することは難しいことを承知しているとし、このように助言したいう。

 習主席は米中電話会談で日本を名指ししたり、トランプ大統領に日本に圧力を加えるよう求めたわけではないが、戦後秩序に関する言及は日本が第2次世界大戦の敗戦国であることを暗黙的に強調するものといえる。

 高市首相は26日、国会で「台湾有事発言の真意と今の事態の首相責任」を問う野田佳彦立憲民主党代表の質問に「(当時)具体的事項に言及したいとは思わなかったが、国会予算委員会で政府のこれまでの答弁を繰り返すだけでは、場合にほっては予算委員会を止められてしまう可能性があると考えた」とし、「全国民の代表である(野党の)国会議員に具体的事例を挙げて聞かれたため、その範囲内で誠実に答えた」と答弁した。さらに「サンフランシスコ平和条約で日本は台湾に対するすべての権利と権限を放棄しており、台湾の法的地位を認定する立場にはない」と一歩退いた。高市首相のこの発言は、立場を和らげるシグナルとみられる。

 日本政府関係者たちはトランプ大統領のこのようなメッセージを懸念すべき反応だと捉えていると、ウォールストリート・ジャーナルは報じた。トランプ大統領は先月習主席と結んだ貿易合意を危うくするかもしれない台湾をめぐる対立を望んでいないということだ。習主席は先月、トランプ大統領との首脳会談で、大豆など米国産農産物をさらに購入することを約束した。

 ホワイトハウスのある関係者は、米中電話首脳会談は貿易に関するものであり、米国は中国が約束した大豆購入の履行を遅らせることを懸念していると述べた。トランプ大統領は28日午後、習主席に中国の大豆購入と関連し、「もう少し早く購入してほしい」と早期の履行を求めたと記者団に述べた。トランプ大統領は「習主席がそうすることにほぼ同意した」と述べた。

 最近の中日の対立で、米国側が中国側の立場に配慮したのは異例のことだ。トランプ大統領が中国側と先に電話会談を行ってから日本側と電話会談をした順序も、米中貿易関係のためなら、核心的な地政学的問題に対する同盟の論争的な立場を押さえつける用意があることを示したものだと、同紙は専門家たちの話として報道した。このような電話会談の順序は日本側に不満を抱かせるという。

 ホワイトハウスはこの会談と関連し、トランプ大統領が「米国と中国の関係は非常に良好で、それは日本にとっても非常に良いことだ」とし、「中国と良い関係を維持するのは、中国と米国にとって素晴らしいことだ」と述べたと伝えた。トランプ大統領は「習主席が大豆と他の農産物の購買を実質的に増やしており、米国の農業関係者たちにとって良いことは私にとっても良いこと」とも語った。

 トランプ大統領と習主席は10月30日に釜山で首脳会談を行い、米国が中国に関税を引き下げるかわりに、中国は米国の大豆を今年末までに120万トン、今後3年間で250万トンを購入することで合意した。しかし、中国はこうした具体的な数値を確認する公式声明を出していない。

2025/11/27 19:58
https://japan.hani.co.kr/arti/international/54841.html

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