ドナルド・トランプ米大統領がホルムズ海峡の管理に関し、韓国や日本などに軍艦派遣を事実上公に要請したのに続き、在日米軍の兵力をイランへ移動させている。日本では、中東の緊張がアジアの安全保障にまで悪影響を及ぼす可能性があるとの懸念が出ている。
トランプ大統領は14日(現地時間)、ソーシャルメディア(SNS)の「トゥルース・ソーシャル」に「イランがホルムズ海峡の封鎖を試みたことで影響を受けている多くの国が、米国と協力して海峡を開放し安全に保つために軍艦を派遣するだろう」とし、「中国、フランス、日本、韓国、英国なども艦船を派遣し、ホルムズ海峡がこれ以上脅かされないようにしてほしい」と書き込んだ。
トランプ大統領は第1次政権時代の2019年、イランとの軍事衝突の状況下で、韓国や日本などに「ホルムズ多国籍海洋有志連合」と呼ばれた海洋安全保障イニシアティブ(IMSC)への参加を要請した。米国と同盟関係にある国や、中東産原油の輸入が不可欠な国々を中心に、ホルムズ海域を担当区域に分けて商船を保護する、いわゆる「ゾーンディフェンス」を行うというものだ。
韓国政府は翌年、アデン湾に展開していた清海部隊の作戦範囲を一時的に拡大する「独自派兵」方式により、米国とイラン双方への刺激を最小限に抑えたが、日本も同様に独自に自衛隊を派遣し、戦争に直接巻き込まれる状況を回避した。
日本では、今月19日に米国のワシントンで予定されている米日首脳会談を機に、トランプ大統領が高市早苗首相に対し自ら「ホルムズ有志連合」への参加を要求するのではないかという懸念が出ている。
これに先立ち、スコット・ベッセント米財務長官も12日、英国のスカイニュースのインタビューで、「(ホルムズ海峡で)国際的な安全保障連合を結成し、民間船舶の護衛に乗り出す」との意向を明らかにしていた。日本経済新聞は「トランプ氏を含む米政府高官が(この問題に関して)具体的な国名に言及するのは初めて」とし、「日米首脳会談でも議題になる公算が大きい」との予想を示した。日本は原油輸入量の90%以上を中東に依存している。
トランプ政権が在日米軍の戦力を大規模にイラン方面へ移動させたことも、日本政府を悩ませている。読売新聞はこの日「米政権が日本を拠点とする米海軍の強襲揚陸艦と海兵隊部隊を中東地域に派遣する」とし、「ホルムズ海峡でイランが船舶への攻撃を繰り返していることを受け、戦力を増強する」とウォール・ストリート・ジャーナルの報道を引用して報じた。
同紙によると、今回派遣されるのは、日本の長崎県佐世保基地に配備されている強襲揚陸艦「トリポリ」と、沖縄県のキャンプ・ハンセンに駐留している第31海兵遠征部隊。両部隊から約2500人を含む計5000人がイランへ派遣される見通し。
トリポリは昨年6月に日本に配備された艦艇で、ステルス戦闘機「F-35」を搭載し、上陸作戦などに活用できる戦力として挙げられている。最近までフィリピンに展開していたが、イラン方面へと進路を変えたという。第31海兵遠征隊は地上・航空部隊をすべて備え、特殊作戦が可能なものとされる。以前、アフガニスタン戦争やイラク戦争の際にも派遣されたことがある。トリポリ部隊がイラン現地に到着するまでに1~2週間程度かかる点を考慮すると、トランプ大統領の主張とは異なり、戦争の長期化に備えているのではないかという観測も出ている。
米国政府は「在日米軍の派遣は、地上作戦が差し迫っていることを意味するものではない」としている。朝日新聞は「イランへの攻撃を開始してから、米軍は韓国に配備している高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の一部を中東に移転しているとも伝えられる」とし、「米軍が東アジアにおく兵力や装備が、長期化の恐れも出始めるイランでの作戦に振り向けられている形だ。徹底抗戦の構えを見せるイラン側に、さらに軍事的圧力を強める狙いがありそうだ」と分析した。
2026/03/16 00:53
https://japan.hani.co.kr/arti/international/55680.html