「オ~レ、オレ、オレ! ハポン(日本)! ハポン!」
米テキサス州ダラスで行われた2026年FIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップ(W杯)北中米大会F組第1節で、日本がオランダと2-2と引き分けた14日(現地時間)、ダラスから1700キロメートル以上離れたメキシコ・グアダラハラでは日本を応援する歓声が響き渡っていた。
日本対オランダ戦が行われていた時間、グアダラハラは豪雨となっていた。一部の道路が冠水し、車の通行が規制されるほど激しい雨だった。しかし、街の中心部にあるグアダラハラ大聖堂に近い「自由広場」に設けられた「FIFAファン・フェスティバル」会場には、メキシコのサッカー・ファンたちが大勢集まり、大型ビジョンで試合を見守った。
彼らは雨が降っても気にせずにビールを飲み、歌を歌い、踊りながらお祭りムードを楽しんだ。現地時間では日曜日だったため、小さな子どもがいる家族連れのファンたちも目についた。
特筆すべきは、メキシコのサッカー・ファンたちが全員、日本を応援していたことだ。オランダが得点した時はため息と共に「ウ~」というブーイングが飛び交った。だがその一方で、ファンたちは日本がゴールを決めた時はまるでメキシコ代表チームが得点したかのように飛び跳ね、歓声を上げた。
1-2で負けるかと思われた日本が、強豪オランダと2-2の引き分けに持ち込んで試合を終えると、「よく頑張った」と拍手がわき起こった。
メキシコのサッカー・ファンたちが特に利害関係のない日本代表チームを、しかも米国で行われた試合を雨に濡れながら一生懸命応援したのはなぜだろうか。これは、メキシコのサッカー・ファンたちが12日の韓国対チェコの試合で韓国を応援したのとは違う理由からだ。韓国を応援したのは、2018年W杯ロシア大会で韓国がドイツに勝ったおかげで、メキシコがスウェーデンに敗れたのにもかかわらずベスト16に進出できたという記憶があるからだ。さらに、男性アイドルグループBTS(防弾少年団)の人気など、韓流ブームのおかげで韓国への好感度が高まっていることも影響している。
一方、日本を応援したのは、相手チームのオランダに反感を抱いているからだ。メキシコは2014年W杯ブラジル大会のベスト16戦でオランダに1-2で負けて敗退した。この時、後半のアディショナル・タイムにオランダのアリエン・ロッベンにPKが与えられ、クラース・ヤン・フンテラールがそれを決めた。メキシコでは当時、「反則ではなかったのにロッベンにPKが与えられるという誤審のせいで負けた」という認識が強かった。メキシコの交流サイト(SNS)などでは「No era penal(ペナルティキックではない)」という投稿があふれて反発が高まったが、その時の悪い感情が今もオランダに対して残っているのだ。
会場で会ったメキシコのサッカー・ファンのセバスチャンさん(32)は「私たちはあの時、『試合を盗まれた』と感じた。今日、日本がオランダに勝っていたら最高にうれしかっただろうが、それでも勝利を逃さずに善戦してくれたから、ありがたい」と語った。
グアダラハラ(メキシコ)=キム・ヨンジュン記者
2026/06/16 08:30
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